電線に留まっていたジョウビタキ♂です。
何度がおじゃましたことがある埴 沙萌(はにしゃぼう)先生宅へ、女房と女房の知人三人で、朝8時に最寄りの駅で知人をピックアップして出発した。片道200km、中央高速の調布ICから八王子を経由し、圏央道に入る。関越自動車道と埼玉県鶴ヶ島ICで繋がるので、ナビでの走行指示に従っての運転である。途中、高坂サービスエリアに立ち寄った。自宅から100kmの所である。
行楽シーズンであるのか、駐車場には大型の観光バスが並び、晴天に恵まれたことも幸いし、多くの行楽客で賑わっていた。毎度のことながら高齢者の多いことは自分を含め、さほど驚くこともなくなった。紅葉にはまだ早いが、気温は若干低く、風も強かった。
群馬県に入り、高崎、前橋を通り抜け、月夜野ICで高速道路を下り、水上市の目的地へ向かう。出発して3時間であった。途中、車窓からは冠雪した上州三山が見えた。谷川岳も既にうっすらと雪化粧である。
83歳とは思えない、埴先生のお元気なお姿を拝見し、半年ぶりであった。昼食前であったが、近くのリンゴ農園に連れて行ってくれるとのことで、先生が運転する4WDに乗り込み、近隣の花畑を見ながら農園に行った。たわわに実ったリンゴは今からが収穫の最盛期にはいるそうで、株の多くは、売約済みの札が下がっていて、株ごと販売している経営を具に見ることが出来た。多くの利用者は数株購入し、異なった種類のリンゴを楽しむようである。
埴先生宅は元養蚕を行っていた家屋を買い取り、ご夫婦とお嬢様の三人で住まわれている。広大な敷地には今は桑の木はないが、野草の専門家だけあって、多くの野草が植えられていて、自然環境を上手に利用され、四季に咲く草花を楽しむ(研究する)ことが出来るようになっている。百葉箱が設置されていて、自動的に環境温度のデータを取っているし、発芽の様子を連続的に撮影できる自動記録カメラも随所に設置されていた。埴先生といえば、キノコの胞子写真が有名で、図鑑になっていて出版されている。
最近ではNHKの取材で、多くの植物のミクロ世界を撮影し、その放映内容は高く評価され、英語に翻訳され、国際的にも有名である。晩秋の雰囲気が強いみなかみであったが、つるべ落としの夕暮れの美しさ、その光景を楽しみながら、帰途についた。