望遠レンズ越しに遙か遠くのダム下で、野鳥がダイビングするのが見えたので、撮影しました。魚を捕るところは撮れませんでしたが、多分失敗し、カラスに追われていました。
平成27年4月16日
テーマ「持続可能な社会をバイオの力で」と題して、(株)ネオ・モルガン研究所事業開発部マネジャー小川珠奈市の講義であった。会社設立の目的は、「人類の生活を豊かにする生命現象を見出し、技術として育て、事業として成立させることで千年先の社会に貢献することを目指す」ということで、究極の目標を、生物ボツリオコッカスという藻を利用して、ジェット燃料を供給する体制を作る等としている。
バイオテクノロジーの概要説明と、既に事業化に成功しているスピルリナという植物を人工的に生育し、食料品として販売に着手しているとのことであった。基本的な概念は、現在のエネルギー教区右舷は掘削等で限界がある枯渇燃料であり、これに代わるエネルギー源を再生可能資源として太陽エネルギーを採り入れて、加工し、原材料・加工品として消費に供し、その廃棄物を再生するサイクルを考えていた。
現在取り組んでいるのは、現存する4万種の藻類から、油の含有率が重量の50%、主成分が炭化水素、増殖が早いボツリオコッカスという藻を選び出し、品種改良と培養技術を開発し、2013年に安定培養に成功したとのことであった。しかし、現在1リットル当たりでは500円ほどのコストがかかっていて、将来100円程度に引き下げる量産体制を考えている。培養は広大な敷地と池が必要であることから、敷地の確保、池の建設が伴う。
スピルリナという藻については、原始的なタンパク源としてアフリカチャド国での伝統食であり、生のスピルリナを冷凍保存することで、食品としての栄養成分を壊すことなく提供できるとのことである。
大変興味あるジェット燃料と、食品としてのタンパク源の話であった。確かに枯渇燃料の限界は誰が考えても行き着く先は枯渇である。根底には人口の急増の問題もあり、エネルギーの供給と、食糧の確保は、世界を巻き込む大問題で、その分野に果敢に挑戦している姿は称賛に値する。若くて夢を持ち、将来に向けて必ずや成功すると思われた。以前にもジェット燃料を植物から抽出する技術を紹介したが、研究として緒についたばかりであり、関係する産学官のれん系による技術を統合した組織の誕生を期待したい。
藻からタンパク質を取りだし、培養による食料増産への道も、同様な企業、例えば、味の素などで、アフリカ向けに事業化しているが、これらも人類にとっての食糧危機を抑える手段の一つとして、位置づけられるであろう。