多摩川護岸に来たカワセミです。
自然災害の一つである河川の堤防決壊が与えた災害は、被災者の救出がヘリコプターによって行われ、TV画面から見る限りでは、まるでフィクション映画のようでもあり、手に汗を握る救出であった。救出活動の自衛隊等の活躍を称讃すると共に、無事救出された被災者の喜ぶ笑顔は、何よりで、生死を分ける経験をされた方の真の姿でもあった。洪水が引き起こした災害の甚大さは、水が引いた後の風景を見れば一目瞭然である。復旧に向けて国を挙げての作業が続く。
先ずは人命救助が優先されるが、死亡された方、行方不明の方も数十人に及ぶ。河川の氾濫が如何に怖いか、改めて肝に銘じたところである。河川の管理は十分行われてきたことと思っていたが、豪雨の影響は河川を管理する国土交通省の水量を測る部署(河川管理事務所)では、危険水量の設定値が高いような気がしたが、堤防の高さと強度についても再検討が必要になっているのかも知れない。
危険水量となれば、避難情報が気象庁でも発表しているが、地方自治体にも通知されるようで、日頃からの河川パトロールは強化していかなければならないであろう。今回の豪雨は気圧配置の影響や、台風と梅雨前線との関係もあるようで、経験から降水量が分かっている。温暖化の影響で、ゲリラ豪雨は分かり辛いといわれているが、そうであれば災害に対する再発防止のために何をしていかなければならないかの対策は早急に取り組むべきであろう。
特に氾濫する流域の堤防の強化は緊急性が高く、老朽化による耐水性の低下も影響しているのかも知れない。堤防が高すぎる弊害や、50年や100年に1度しか起こらないとされる豪雨に対しては、想定範囲から除外されるケースであろう。本当に除外しても良いのであろうか。原発事故で想定外の津波による4年前の震災の教訓はどこに行ってしまったのか。
温暖化の影響や、環境の変化が台風を大型化する傾向にあり、ゲリラ豪雨も頻発化していることを鑑みると、想定の見直しや、堤防強化へ資金を投入するなど、豪雨災害の現状復帰だけでは満足や安心出来ない状況に対する視点が求められているようである。河川を管理する国土交通省の対応を注視していきたい。