多摩丘陵にある生田緑地へ行って来ました。幻想的な池に写った風景をご堪能あれ!
今朝の早朝に参議院本会議において、安保関連法案12件の法案は、与党と法案に賛同する複数野党の協力を得て記名投票238名の投票により、賛成多数(148票)で可決した。反対デモが国会を取り巻く中、法案反対(90票)の複数野党を制しての可決であったが、後味が悪く、多くの禍根を残す審議であった。事前の報道各社が行った事前調査では、法案に反対する意見が多く、違憲であるとの反対表明は歴代法制局長官や、憲法学者等から出されており、衆参両院における審議も妥協点も見いだせず、政党政治の限界を感じさせるものであった。
投票による法案決定法方は、野党が政権を取っても同様であり、多数政党が有利であることは多数決の根幹であり、それを良しとしてきた国民の支持があってのことと判断せざるを得ない。直接の住民投票ではなく、国政選挙で選ばれた議員が国民の意思を汲んで議会での審議や投票に望むため、少数意見の尊重は建前に終わり、多数決の原則の前には数で負ける。では、デモは何であったのであろうか、現在も沖縄普天間基地移転について沖縄県民を代表する沖縄県知事と行政府との対立が繰り広げられている。
傍目には、地方自治をそれぞれの都道府県首長に与えられているが、国政がそれに勝る権力を持っているので、基地周辺で行われている反対闘争をどのように捉えるかと同類と考えられる。抵抗勢力が如何に強力であったとしても、結果は明白であり、前知事の決定を覆させるだけの法政上の瑕疵があったとは考えられず、不平不満の様相は、限界があることも事実である。
ソクラテスが「悪法もまた法なり」といったとされているが、過去に、多数の意見が法政において必ずしも正しいとはいえなかった事例も散見され、政道を司る為政者の力量は後世において明確になるものである。結論に至る過程は、三権が分立されているため、立法府の議案は二院制による審議の場を踏み、賛否が決まる。多数決が持つ隘路であり、多数決が唯一の意見集約方法であり、決定方法である。少数意見は常に多数意見に凌駕されるのを正道としてきた我が国であり、民主主義の原則である。
何を言いたいかというと、国政選挙に投票にも行かず、行ったとしても、少数政党が煽動し、組織力を持って抵抗する、声が大きければよいのではない。反対意見表明が、全体意見でないことは明白であり、選挙制度を冒涜する行為であるとの見方は果たして間違いなのであろうか、法案に賛成の多数議員が、審議を長引かせる行為など法案反対の抵抗勢力の力に負けなかったことを称讃したい。