くちばしに特徴があり、お面をかぐっているようです。
リスク管理が必ずしも確率や統計を信じることは事故に遭遇すれば、いくら確率が低いといっても発生すれば、当事者にとっては最悪の状況になり、統計上のリスクが高まるだけで、何の問題解決にはならない。母集団が少なければリスクは高まり、母集団が大きければリスクの確率にはさほど影響しない。数字を見ただけでは判断が付かないのであり、統計も当てにはならない。
抜き取り検査という方法があるが、ランダムに選ぶとすれば、一定の確率はつかめるが、グループが特定の不良品を連続的に出す場合や、ある特定の日や時間帯に不良品発生が多いとなれば、原因を究明に至るまでには時間を要し、遡って特定することが難しくなる。事故発生に当たっては、出来るだけ早急に原因を調査する必要があるのは承知の通りである。
危険を事前に調べる方法には、KYT(危険予知訓練)があり、ハインリッヒの法則がある。1:29:300というものである。ヒヤリ、ハットの法則ともいわれる。1つの重大事故には予兆があり、ヒヤリとすることが29件あり、普段では気づかないがハットするすることが300件あるという。つまり、予兆をいかにして気づき、対策を講じるかが事故発生の予防となる。
さて、本題に戻ると、受講者からの質問があり、狼講師の返答は、もっともな内容であったので、ご紹介しておきたい。過去に事務系の仕事をしていた方からの質問であったが、宇宙科学技術の必要性は、行政改革で予算を削られている現状についてどのように感じているかであった。
前内閣の女性議員の「二番ではいけないのですか」で代表される行政府の対応は、無駄呼ばわりされる科学技術に致命的な打撃を与えたのであるが、その後一向に改善する動向にはないとの前置きがあり、若者の夢を可能にする科学技術は、効率論だけでは改善しないとされたが、我が国の将来を担う次世代に対しては、発明や、発見を無駄と考え、リスクとしている事務系の世界観を変える努力は惜しまない方がよいといわれた。
技術立国でしか資源の乏しい我が国が1億の民を養っていくのに、米ばかりを作ればよいわけではなく、世界へ誇れる科学技術がもたらす恩恵は計り知れない。リスクを取りながらでも進めざるを得ず、放棄すれば直ぐにどの国にも相手にされず、国力の低下は目に見えているとのことであった。宇宙科学技術の発展は今後起こりうる第4の革命とまでいっておられた。