11月22日いい夫婦はセグロセキレイにも当てはまります。つがいは一生涯続くそうです。戯れるセグロセキレイを追いました。
大手企業に波及した建設基礎工事のデータの改ざん問題は、止まるところを知らず、業界全体が消費者に対して信頼関係を失墜させたばかりではなく、企業やグループ全体が加担し、手を染めていたとなるともはや救いようがない段階へきてしまったようで、どのような改善策なり、法規制が必要なのか、2020年のオリンピックを控え、関係者の知恵が試される番である。
日経新聞のコラムに、パンドラの箱が開かれてしまったとの記述は、打開策がないようなイメージを引き起こす。安易な提言は読者に対し、かえって混乱させることもあり、無責任な発言と思って、内容を熟読したが、どうもしっくりいかない。検査強化はジレンマであるともかかれてあった。
編集委員としての意見で、新聞社の看板を背負っているとは思えないが、論理は完全にすり替えられてしまっている。簡単に要約すると、検査を強化すれば、検査員が必要となり、事務処理が増え、工期が延びる。それは購入者への負担を強いることになり、得策ではないとしている。丁度十年前に一級建築士が手がけた耐震強度偽装事件の問題を引き合いに出し、住宅着工が落ち込んだことを強調している。結論は、建設工事の管理体制を強化し、現実的で効果的な方法を探るしかないと宣っている。
一流新聞であるため、多くの読者の目に触れる記事であるが、読まれた方の感想をお聞きしたいところである。提言にもなっていないような記事を書く必要はないと自分は思うのであるが、如何なものであろうか。事件が起こった後の後出しじゃんけん的な、俄(にわか)解説者が多いことは昨今のTVにおける報道番組に共通していえることで、いい加減に止めてもらいたい。センセイショナルな発言で何が解決できるというのか、もっと基本的なスタンスにたった考察なり、提言を行ってほしいと願うところである。
安全性の追求は同様なデータ改ざん等の不祥事を未然に防止することであり、そのために必要な法整備や、法の遵守は、法治国家である以上当然であり、罪は罪として認め、再発を防ぐことにある。今回の問題では幸い、死傷者を出すことはなかったのであるが、管理及び検査体制を放置した企業倫理にこそ焦点を当てるべきで、ジレンマではないことは言わずもがなである。パンドラの箱のたとえは承服できないし、一流新聞社の名誉にかけても、むやみに不安をあおる記事の自粛に努めてもらいたい。