鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

野鳥の生態

2015年11月27日 00時00分01秒 | 緑陰随想

  野鳥サロンで講師の話からご紹介したい。繁殖時期になるとコサギや大サギの目元や足先の色彩が変化するのであるが、併せて、飾り羽根が伸びて美しいレース状になる。ダイサギの目元はブルーに変わる。コサギの足は黄色から赤色に変わる。サケやウグイ類も同様に鮮やかな色になるのであるが、雄が雌に対するアピールと考えられる。この色彩の変化は、年齢が増すにつれてより鮮やかになり、映えるという。

 

 さらに、野鳥の種類によって異なるのであるが、この色彩の変化が絶頂に達すると死期が近くなり、もっとも美しい状態を経て死亡するようである。普通、動物は雌の方が長命であるのに対し、雄が長生きするといわれている。人間世界では女性が男性より長命であるのは承知の事実である。野鳥の色彩が濃くなるのは成鳥となって年を重ねた証でもある。

 

 ほとんどの野鳥は雄と雌の大きさや羽の色が異なる。雄の方が色彩豊かであるが、体長は雄雌同じか、雌の方が大きい。派手な色彩は、雌へのアピールであり、繁殖のための選択権は雌にあるようで、ニューギニアにいる美しい野鳥(フウチョウ類・極楽鳥等)のパフォーマンスを行う様子をテレビ取材で見たことがあるが、明らかに上手に演じる雄が雌にもてるようであった。また、若鳥は師匠の野鳥に実演を学ぶようで訓練してパフォーマンスが上達する。

 

 雌が雄に比べて色彩が目立たないのは、子育てに関係しているのであろう。保護色に近いこともそれが優位に遺伝してきた現れであるといえそうである。人間世界では、民族上の慣習や時代背景の違いもあるし、必ずしも雌が雄を選ぶような動物世界とは異なっているのも、経済性や社会的な役割分担の変化から、外見上の求婚行為を高度化してきたのであろう。寧ろ、国により、地域によって、生物学的上の常識が適用できない特異な種となっているのであろうか。

 

 野鳥の生殖行為はよく分からないところがある。動物のような繁殖行為ではなく、雌の上に雄が乗る行為であるが、水の中に引き込むコサギの様子を求婚行為とされた講師の話を思い出した。かも類等の水鳥では可能なのかも知れないが、あまり水中に入りたがらないコサギでも水中での行為を行うことが不思議であった。

 

 申し上げたことも学問上の定説ではないことをお断りし、鳥類学者ではないので、これ以上不確かなことを申し上げることは避けることにしたい。ほとんどの場合、次に起こる仕草や行為を予測することは可能であるが、必ずしも予測通りには行かないことも多い。