>高学歴の人が就職や特定のコミュニティの中で優遇される風潮は、「学歴差別」としてよく問題視されます。
そうですね。我が国では、高学歴は人間序列の目安になっていますね。
>一方で今の日本では、大学の学部を卒業して修士や博士になると、むしろ就職できないという皮肉な現実がある。
無哲学・能天気な日本人の社会では、どうしようもないことですかね。
>実際、博士号を取っても希望する職に就けず、フリーターになるしかない人はたくさんいます。
同感です。まったく皮肉ですね。猿まねの文教行政の結果ですね。憂国の状態にあります。
日本人は、無哲学・能天気でありますから、人間に欧米の高等教育の必要性など、まったく認めていないといっても過言でありません。欧米流の哲学・教養を学ぶことは、畳水練のようなものになります。
“優れた研究者や高度な専門能力を持った職業人を養成する”ことを目的に米国では、医師や弁護士などをもっぱら医学校 (medical school) や法学校 (law school) と呼ばれる大学院 (graduate school) で養成しています。この養成に抜け道はありません。我が国では、医師や弁護士などの高度の職業人を大学院以外の教育機関 (医学部・法学部) で作っています。大学院の医育機関は我が国には存在しません。高度な職業人を育てる正道が無いといえましょう。それは、日本人に哲学の必要がないからです。私の友人も ‘医者は教養ではなくて、腕が大切なのだ’ と得意げにいっていました。我が国の教育行政は、まさにそのことをやっているのです。これが、我が国の現状です。
米国では、小中学校の教員も、就職後、一定期間内 (ニューヨーク州では5年・オレゴン州では10年) に大学院で修士号を取らないと解雇させられます。これも社会が、教養・哲学ある人間を要求しているためです。米国は、真の学歴社会といえます。無哲学・能天気で長々と働ける我が国は、はたして幸福な国といえるのでしょうか。日本人の・若者に欧米留学が人気を得ないのも、こうした教養に無理解な事情が背景にあると考えられます。
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