>COURRIER JAPON > 私たちが使う「漢字」は「世界最大の量の文化遺産を持つ文字」になった| 使用時間における歴史が世界最長 >2時間・
>私たち日本人も使う漢字の生まれ故郷である中国。
>同国では、古くから「文字」の研究が盛んだったという。
>※本記事は『日本人のための漢字入門』(阿辻哲次)の抜粋です。
>漢字の研究の「三要素」
>漢字がいつごろに、中国大陸のどこで生まれたものか、正確なことはよくわからないが、紀元前1300年あたりから、王朝名でいえば殷(正しくは「商」)の時代から使われていた「甲骨文字」が、現在の漢字の直接の祖先であることはまちがいない。
>そして漢字は、そこから数えても現在に至るまでの3000年余りの時間にわたって、一貫して表意文字の体系を維持しつづけている。
>世界の古代文明の中心にはどこにも文字があり、そのなかには漢字より成立が早いものもいくつかある。
>だから漢字が世界最古の文字というわけではないのだが、しかし漢字ほど長い時間にわたって、そして膨大な数の人間によって使われつづけてきた文字は、他に例を見ない。
そうですね。
>つまり漢字は使用時間において世界最長の歴史を持つ文字であって、中国ではずっと漢字で文書や書物が書かれてきたから、それはまた、世界最大の量の文化遺産を持つ文字ともなった。
>漢字が古代から現代までずっと表意文字の体系を維持していることと、漢字が持つ長い歴史、それに漢字で書かれた膨大な量の書物が蓄積されていることなどが原動力となって、中国や日本ではこれまでに漢字に関する多くの研究がおこなわれてきた。
>その研究は西洋の言語学で文字が置かれている状況とは同日の談でなく、それどころか、伝統的な中国言語学では、話しことばよりも文字の研究が中心に位置していた。
そうですね。同文学院ですね。
>表意文字としての漢字には、それぞれに形(文字の書き方)と音(文字の読み方)と義(文字の意味)の三要素がある。
>字形によって表記に規範性が確立され、字音によって音声と文字が結びつけられ、そして字義によって意味伝達の作用が果たされる。
>そしてこの「形・音・義」の三要素に対応して、中国では早くから文字学と音韻学と訓詁学という三つの分野の学問が成立した。
>そのなかで、音韻学は音声言語としての中国語の理解が前提となり、訓詁学には古典文献に精通し、それを読解する能力が不可欠である。
>しかし文字の形を扱う文字学は、文字が視覚に訴えて意味を伝達するという属性に着目する分野だから、音声言語としての中国語と切り離してもある程度は理解できる。
そうですね。発音を問題にしない交通標識の様なものですね。
>つまり中国語が話せなくてもある程度は漢字の研究ができるという面があり、その分だけ日本人にはなじみやすい点があるといえよう。
>漢字に限らず、世界の古代文字はほとんどすべて絵画から生まれたといわれる。
>古代人は具体的に目に見える事物を簡単な形で絵に描き、それで事物を表す文字とした。
>世界中の古代文字で、「魚」や「鹿」などの動物、あるいは「日」や「月」「星」「山」「川」など、天空や自然界に存在する事物を表す文字がほとんど同じ形をしているのはそのためである。
>そして漢字では、「亀」とか「鳥」というように、現在使われている字形においても、まだこのような象形的な要素が部分的に残っているものがある。(続く)
(略)
漢字が中国人以外に通用しないところが残念な所ですね。たくさんの物が詰まっている行き止まりの倉庫のような感じですね。漢字の数が多くて覚えるのが大変ですね。だから漢字圏以外の人にはとっつきにくいですね。
人類の知識の半分は英語の文献の中に保存されていますね。英語は知識の宝庫ですね。26文字で事が足りるところも英語の魅力ですね。
中国は中原 (ちゅうげん) に鹿を逐 (お) う伝統的な覇者の国である。だから、覇者の物語 '三国志' は、中国人の愛読書となっている。覇者は周辺諸国に覇権を打ち立てようとして傍若無人のふるまいをし、多大な迷惑をかけている。これは皇帝の時代も国家主席の時代も漢民族のメンタリティが同じであるから変わらない。漢民族は、自分たちの考えを示すために漢字を作った。しかし、彼らは外国人の考えを示すための漢字は作らなかった。だから、外国人に対して自己の内容を発信はできるが、外国人からの内容を受信することは難しい。独断専行に陥りやすい。印欧語族のインド哲学を経文 (漢文) に表すことが至難の業であることがわかる。経文など漢文の書物をいくら読んでも外国人の考えは出てこない。だから、中華思想を堅持し自己中心的にならざるを得ない。周辺諸国を中国化することに専心してやまない。中国人が外国人の影響を受けて発想の転換 (paradigm shift) をすることは期待薄である。
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中華 (ちゅうか) [外国との交渉が少なかった時代に] 自国を、世界の中心にある、一番優れた国とみなしたこと。[狭義では、漢民族のそれを指し、またその呼称としても用いられる] 東夷 (とうい) [東方の野蛮人の意] 昔、中国から見た東方諸国の称。[広義では朝鮮・沖縄を含み、狭義では日本を指した] 南蛮 (なんばん) [南方の野蛮人の意] 昔、中国で、インドシナなど南海地方の諸民族の称。 西戎 (せいじゅう) [西方の野蛮人の意] 昔、中国で、チベット族やトルコ族など西方の異民族の称。北狄 (ほくてき) [北方の野蛮人の意] 昔、中国で、匈奴 (きょうど)・韃靼 (だったん) などの遊牧民族の称。
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