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Hofstede の洞察 2/6  

2021-05-25 16:35:18 | 文化

 

>逆説的ですが、日本の意思決定プロセスの遅さは、日本社会には階層社会のように意思決定できるトップがいないことを示しています。

 

そうですね。日本人の社会は序列社会 (縦社会) である。日本人の社会にはトップは居ても、日本人には意思がないから意思決定のできるトップはいない。トップは君臨すれども統治せずか。わが国は無哲学・能天気の国である。   

カレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、<日本/権力構造の謎>の中の <とらえどころのない国家> で、次の段落のように述べています。

国会両院以外に、国家の中核として権力を持っているらしく見える組織は、官僚と大企業である。だが、この両者のどちらにも、究極的な権力はない。・・・・・・・・・東京以外には、重要な出版産業も娯楽産業もほとんど存在しない。ところが、この地理的中心地には、政治の中核がないのである。どの国についても、国家の実態をとらえるのは容易ではないが、日本の場合はとくに、バケツの中のウナギを素手でつかまえる、ということわざのたとえそのものである。指令の流れる経路、責任の中心、見え隠れする政策決定上の実際の動きなどが、すべて気が変になるほど、とらえどころがない。(引用終り)   

 

>パワー・ディスタンスがそれほど高くないもう一つの例は、日本が常に実力主義の社会であることです。

 

そうですね。日本人は常に勝負の世界に住んでいますね。勝敗が決まらなければものの上下も決まらない。礼儀作法も決まらない。序列社会の根底が崩れます。         

 

>日本の教育システムでは、誰もが生まれながらにして平等であり、誰もが一生懸命努力すれば出世して何にでもなれるという強い概念があります。  

 

現在のわが国では同次元序列の競争が盛んですね。国民は立身出世の可能性を信じています。       

 

>■個人主義

>この次元で扱われる基本的な問題は、社会がその構成員の間で維持している相互依存の度合いです。>これは、人々の自己イメージが「私」と「私たち」のどちらで定義されるかに関係します。>個人主義の社会では、人々は自分と自分の直系家族の面倒だけを見ることになっています。>集団主義社会では、人々は忠誠心と引き換えに自分たちの面倒を見てくれる「グループ」に属しています。>日本は個人主義の次元で46点です。>確かに日本の社会には、個人の意見よりも集団の調和を優先したり、面目を失うことを恥じる気持ちが強かったりと、集団主義的な社会の特徴が多く見られます。  

 

非現実 (考え) の内容は、英語の時制のある文章により表される。非現実の内容はそれぞれに独立した三世界 (過去・現在・未来) の内容として表される。その内容は世界観と言われている。これらの三世界は時制により異なる文章表現になるので、同次元で語ることができない。それで独立した三世界になっている。この規則を the sequence of tenses (時制の一致) と呼ぶ。日本人の初学者が英論文を書くときに難渋する規則である。 

世界観は、人生の始まりにおいては白紙の状態である。人生経験を積むにしたがって、各人がその内容を自分自身で埋めて行く。自己の 'あるべき姿' (things as they should be) もこの中にある。来るべき世界の内容を語ることは、時代を先取りすることになる。

自己のその内容 (非現実) を基準にとって現実の内容を批判 (縦並びの比較) すれば、批判精神 (critical thinking) の持ち主になれる。批判精神のない人の文章は、ただ現実の内容の垂れ流しになる。自己の考えに関する内容がないので全ての事柄は他人事になる。これは子供のようなものである。

日本語の文法には時制がない。だから、日本人には世界観がない。そして、日本人には批判精神がない。残念ながらマッカーサ元帥の '日本人12歳説' を否定できる人はいない。  

意見は比較の問題である。現実の内容と非現実の内容があれば批判精神が発揮できる。英米人の意見はこれである。現実の内容だけであれば、その比較は '現実' '現実' の上下判断 (横並びの比較) になり、その議論も現実肯定主義の中に埋没せざるを得ない。日本人の場合はこれである。どっちもどっちだの結論になる。非現実の内容は人様々である。非現実の内容がなければあるのは現実だけで、その正解は一つである。日本人がともすれば異口同音の内容を語るのはこのためである。      

わが国のマスコミも現実の内容をただ垂れ流す。現実の正解はただ一つであるから、マスコミもどんぐりの背比べで個性がない。それで、日本人は個人主義が何であるかを理解することが難しい。本人にも相手にも何を考えているのかわからない。だから、誰からも信頼されない。世界観に基づく協力者が得られないので社会に貢献する度合いが限られる。   

 

 

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