今日は、いつもの仲間の方たちと大岳山に五日市側から登って奥多摩側に降りようという計画だった。
最初は一度行ったことのある千足から滝を見て登る予定だったが、バスの便が悪くて、朝かなり早く起きないとならない。ちょっと大変ということで、バスが武蔵五日市8時20分の上養沢行きで大岳鍾乳洞入り口から登るサルギ尾根から登ることにした。こちらの高岩山付近でイワウチワが咲いていたというブログ記事があったし。まあ時期的に見たら、多分終わっているとは思ったけれど。
武蔵五日市のバス停には長蛇の列ができていたが、しばらくすると上養沢行は別の列に並ぶように言われて、そちらに並んだら、人数は少なくて、ほとんどの人が小型のバスに座れた。
都民の森行きは長蛇の列で、急行の臨時バスが何台か出ていたようだ。
上養沢行きのバスは、瀬音の湯の近くの十里木で都民の森方向と分かれると養沢川に沿って進み、秋川国際マス釣り場の横を通り(すごい人で釣り場は満員)、毛バリ会館とかいうところを通って行く。入漁料4800円という札があちこちにかかっていた、上流になると釣り人の人数は少なくなるが、それでもたくさんの釣り人でにぎわっていた。すごいですね。
終点手前の大岳鍾乳洞入り口で下りるとすぐのところに神社がある。養沢神社だ。参拝して、その右手の奥に進むと登山道があった。何人かが降りたが、鍾乳洞などに行く人もいたようだ。
養沢神社 そばに咲いていたラショウモンカズラ
龍の石像
お稲荷さん
子狐をあやすような母狐?
ジグザグな急な登山道とは読んでいたが、これほどとは思わなかった。今までで一番きついコースだったかもしれない。
オトコヨウゾメの花
キイチゴの花
道々そこここに、チゴユリが咲いていた。
前後するのはご夫婦一組だけ。最初は杉林の中で高度を上げるに連れ、広葉樹が広がる。しかし、杉は急斜面に昔の人は良く植えたものだ。そのご夫婦の方が、去年はシロヤシオがたくさんこのコースに咲いていたので、また尋ねてきたのだとおっしゃったので、私たちも注意しながら歩いたが見つからなかった。ビジターセンターで聞いたら今年は花付きが悪いのだそうだが。
ヤマツツジのつぼみ
蟻をのせたツボスミレ?
この紫の強いスミレは何スミレだろう?マキノスミレ?でも葉が丸みを帯びているから違うか。このサルギ尾根あたりでシハイスミレも見られるらしいが葉の色が少し違うみたい。シハイスミレは裏が紫らしいから。
炭焼き窯跡
山桜街道のような尾根道
何回かピークがあるのがなかなか高岩山につかない。小ピークの西側で、最初仲間の方がこれは何?と指差したのは小さな馬酔木の木に小さな白い花が咲いていたのだった。しかし、その横を見たらイワウチワの小さな群落に花が4,5個まだ咲き残っていた。
小さな馬酔木
イワウチワと花殻
私はてっきりそのピークが高岩山かと思ったが、まだだったらしい。
岩の間の狭い通路 ミツバツツジの花
しばらく行くと標識に高岩山と書かれていて左右の案内が出ていたから。仲間の方がシロヤシオが一輪だけ咲いているのを見つけた。しかし遠かったので、うまく写真には写せなかった。
少し先にいらしたそのご夫婦がまた歓声を上げていたので、シロヤシオがあったらしいと思ったのだが、私たちには見つけられなかった。
小さなフモトスミレは登山道沿いにたくさん咲いていた。
ところどころ、ミツバツツジやヤマツツジが咲いている。キバナウツギの花もあった。こちらは調べたら東京都では準絶滅危惧種だそうだ。長野や山梨神奈川では第2種の絶滅危惧種と認定されているそうだ。たまに山で見かけるけれど。
林の中で初めて見た黄色の花。キジムシロ?
それから急斜面を下った後、また急な斜面を登ると展望台が見えた。上高岩山の展望台だった。
回り込んで展望台に登ってみると、ほぼ360度の展望で、御岳神社のあたりから日出山から青梅方面、西武ドームから都心方面、丹沢の手前に大岳山、鍋割山あたりまで見渡せた。ここからは富士山は見えないようだ。
大岳山
東京方面
高岩山を見下ろす
日の出山方面
御嶽神社方面
展望台から覗くと、すぐそばの木にシロヤシオの花がついていた。それも何本かあった。高い枝先についていたから、下から見上げても見つからなかった訳だ。ミツバツツジもきれい。
11時半過ぎで、少々疲れたし、そのテーブルとベンチのある展望台で昼食とした。男性群、荷物は軽めにとお伝えしたが、バーナーをお持ちになっていたので、カップラーメンとかおかずの温めなどをして、食べた。最後にコーヒーも入れて、終了。続々と同じようにバーナーをお持ちの方々も見えて、それぞれの食事をなさっていた。ここは御岳山側からも近いので、それほど大変な思いをしなくても来られるが、私は初めてだった。
展望もよく、施設も整っていて、なかなか良い場所だったが、展望台の床板に隙間があるので、高所恐怖症気味の私は、ちょっぴり緊張していた。
そこはまだ上高岩山ではないということで、先を進むとすぐに小ピークがあったが、相変わらず山頂の標識はなく、手前に分岐の説明があって、山頂はここから数歩とかかれていて、確かにこの小さなピークが上高岩山だと分かった。こちらからロックガーデンの方にも抜けられるそうだが、相当の悪路だと注意書きがあって、皆、御岳山の方に戻っていらした。
私たちもそのコースを辿り、しばらく巻き道風の所を進むと、左が大岳山方面、右が大岳山への尾根道と書かれた標識があり、私たちは左手に。とてもまた尾根に登る勇気がなかった。
しばらく巻き道のなだらかな道をたどる。あまり急な登りはない。
途中、御岳山、ロックガーデン方面の分岐があり、その先には奥の院方面への分岐があった。後から調べたらそこが芥場峠だったらしい。
休憩のときに聞いた話では、奥の院の方はかなりきついコースらしい。
露岩帯注意の看板の横に日本山岳耐久レース55キロという標識が立っていた。
しばらくはなだらかな道が続き、快適だったが、岩石帯にはいり、多少の鎖なども出てきて、あれっ?芥場峠は何処だったの?という感じでどんどん露岩帯の悪路を辿ると大岳神社の所にでた。
岩の道とカエデの花
それで安全は保障しないという展望台の横のお手洗いを借りてから、また登山道に戻った。
エイザンスミレやマルバスミレ、こんろんそうなどがそのあたりで見られた。
やや湿った神社の横の登山道を登ると、やっと大岳山だった。さすがに山頂には人がたくさん休んでいらっしゃった。残念ながら富士山は見えなかったのだが、富士山は本当はどの辺にあるのかしら?と話していたら、よく登っているという男性が、実はうっすら見えていますよと教えてくださった。
山頂の標柱とアカタテハ
大岳山からの展望
何処に富士山があるか、わかるかな?3角形の権現山の左、雲の滴りに頂上があるそうだ。
たしかに言われてみれば、すそ野がうっすら見えていて、山頂の白く、雲か雪がという感じで、見えると思えば見えるし、見えないと言われれば見えないという状況だった。
お菓子を頂いて、小休止を取ってから、帰りはどうするか話し合ったが、どうしても奥多摩の方に出ようという意見があって、まあ、今後の山予定を考えると、ロングコースの経験も積んだ方が良いかなということになって、ケーブルで下りようという意見を抑えて、のこぎり尾根を通って奥多摩を目指すことになった。山頂には奥多摩も馬頭刈尾根とも4時間かかると書かれていたが、愛宕山の園地までは約3時間と地図には出ていたので、まあ3時間強かなと甘い見通しで出発。
大岳山からの下山道はかなり急で、悪路でもあり、少々緊張する。この辺の露岩帯に以前イワウチワあったような気がして探すが見つけられなかった。
そのうちに快適な尾根道になり、左右の新緑を楽しみながら歩いたが、花は少なかった。
大岳山を振り返る
樹間からの御前山
巻き道気味の緩やかな道を淡々と歩いて若干の登り降りしながら、最後に杉がこんもりしたピークに向かって急斜面の登ると、そこが鋸山だった。標柱が立っているが展望はなく、ここも小休止。
次の小ピークには三角点が。その先の登山道には踏まれていた傷みかけたヤマシャクヤクらしいつぼみが。
その先は岩石帯となり、喘ぎながら登って行くと、御前山からの合流点に出た。去年ここから鋸尾根に出たのだった。
それからも岩の道が続き、どこかにイワウチワないかしらと見ながら歩くが見つからなかった。
この先に鎖場とカラス天狗の石像があったはずと思うが出てこない。そのうちに杉の植林帯に入り、やや緩やかな道を下る。あたかもこのまま奥多摩に出てしまいそうな雰囲気なのだが、下界はまだまだ下の方。
そこからまた岩の多い道に変わり、広葉樹の中の道をジグザグに下って行くと、ありました。鎖場が。そのあたりにイワカガミを発見して写真を取ったら、その下側にはかなりびっしりとイワカガミガ咲いていた。
ミツバツツジとイワカガミ
途中のミツバツツジ(東国ミツバツツジかも)
鎖場は久し振りなので、挑戦し、無事に下りられた。そこにはウワミズ桜かなという木が生えていて白い花が咲いていた。足元にはイワカガミだ。
岩の多い道を下って行くと、ありました。カラス天狗像のある小さな祠が。天聖神社だ。
横のヤマツツジ
そのあたりも急斜面が多く、絶壁に近いところにイワカガミガ咲いていた。
さらに歩くと、やっと愛宕神社に通じる道に出た。
愛宕神社の狛犬(舌が赤かった)
若者の一団は車道の方に歩いて行ったが、私たちはどちらに行こうかと迷っていた女性二人に、こちらの方が早いかも、と言って愛宕神社の階段を登り始めたら、その方たちもついていらっしゃった。結局車道を行きかけた若者たちもこちらのコースに来たらしい。
イカリソウ
最後の階段は避けて横に回り、裏をくねくね下りていくと、五重塔と平和の鐘の所にでて、長い階段を下りた。
しかし、まだまだ駅への車道には出なかった。杉林のすぐ先が車道のように、その二人には話したのだが、まだまだくねくねした急斜面をおり、やっと杉林の緩やかな道にでて、さらにまた昔設置されたらしい銅像などが草木に埋もれている園地を下りていって、階段を下りてやっと車道の脇に出たのだった。
もう4時過ぎだったが、我々にしたら、暗くなる前に降りられてのだから上々だったかな?
もえぎの湯への吊橋
吊橋からの多摩川、キャンプの人々と崖の藤の花
それからもえぎの湯で整理券をもらって順番待ちし、6時過ぎにやっと温泉に入ることができた。
以前は食事のオーダーが7時までだったので間に合わないと言っていたが、今日は8時までOKだったので、簡単にお蕎麦など食べて、8時36分の電車で帰宅したが、各駅の乗り換えで、自宅に帰り着いたのは、10時を回ってしまった。
かなりの強行軍で、皆疲れ果てました。すっかり遅くなったので、写真は明日以降になりますね。(アップ済み)明日が休みで助かります。