5月19日の夜行バスで長野に出た。中央高速バスの長野行きは3列バスのみで、トイレの近くを予約したら、一番後ろの2列で後ろに席がなく、かなりフラットに倒せたし、枕の位置も変更出来て、夜行バスとしては快適な方だった。
前日も介護の仕事のことやら山のことやらで寝られず、当時は仕事が詰まっていて、ぐったり。家族にはカレーくらいしか作れなかった。弁当のおかずはソーセージとゆで卵とトマトとフルーツくらい。
いつもよりは眠れたのは幸いだった。
長野到着は5時半前くらいかな?戸隠キャンプ場行きのバスの始発は7時。最初善光寺に行こうかと思っていて、その夜行バスは善光寺まで行くそうだったが、駅まで遠いし、早いバスがあるかどうか分からないので、駅で降りた。
長野駅構内には待合室は改札口の中しかないと、ネット情報に出ていた。駅の上のMIDORIにリンゴ広場?だったかのフリースペースがあると書かれていて、警備員さんが来合わせたのでお聞きしたが、MIDORIは10時からしか開かないと言われた。
バス停のベンチで待っても良かったが、若干涼しかったので、駅の改札の中の待合室に行くことにして駅員さんに入場券を買えば利用できますかとお聞きしたら、利用できるというので、入場券を買おうとしたけれど、入場券のボタンがない。通りがかりの若い女性にお聞きして、一番安い区間は160円だったか、を購入。6時前の待合室はガラガラで、ゆっくり持参のパンなどを食べることができた。
それから6時半ごろになって、バス停を確認して、戸隠方面はロータリーの向こう側、中央高速バスが着いたところだったので、移動。その前には、アルピコのバス案内所があって、6時20分から開いているようだった。券売機でバス券を購入。往復ここで買って行っても良いですよと言われたが、万一雨でも降ったらくしゃくしゃになりかねないし、強風で吹っ飛ぶかもしれないので、片道だけ購入。登山口までは950円。
7時10分前くらいにバス停に並んだが、その前後にいらした方も同じバスに乗る方達だった。私たちは待合室の椅子に座っていたので、申し訳なかったが、一番に並ばせていただいて、老人席に座らせていただいた。ほぼ満席になっていた。
バスで周囲の風景を見ながら、すぐに眠りについてしまい、気づいたら飯綱高原の大座法師池が見えて、緩やかな高原が続き、ペンションとか別荘とか、グランピング施設らしいところなど見ながら、さらに高原を進んでいった。開放的な印象。
また少し寝てしまって、気づいたら登山口まで3つくらい前のバス停で、乗り過ごさないように緊張して、登山口に降り着いた。
バス停には私たちに続いて半分くらいの人たちが下りたようだ。バス停から直角に南側に伸びる道路に登山口の矢印が大きく書かれていた。
飯縄山にはトイレがないと読んでいたので、一応トイレに行っておこうと、一の鳥居駐車場に向かった。見えているくらい近い場所だった。かなりの車が停められていた。
きれいな水洗トイレがあった。飯綱山の山頂近くにはトイレ用のブースはあるが、トイレではなく、携帯トイレに用をたして下山して、ここにある回収ボックスに入れるそうだが、そのボックスには気づかなかった。確か利尻島にもそういう施設があると聞いたことがある。利尻島では回収ボックスがあるかどうか分からない。
先ほどの道路に合流する登山道があるはず、と見回した。
あたりは広葉樹の疎林になっていて、足元にはレンゲツツジが咲いていた。まだつぼみも多かった。日当たりはさほどないからか、色は薄い。
しばらく樹林帯の中の道を歩くと、道路に出る。道路は別荘地の中を通っていて、脇には園芸種らしい花がいくつか見られた。
ニリンソウがまだ咲いていた。
ラショウモンカズラ
何かしら?コキンレイカかと思ったが葉が違うみたい。
ジュウニヒトエの園芸種?色が薄いのでウツボグサではないですよね?
園芸種の紫の花は何でしょう?ハナニラにも似ているが葉が違います。頭頂部に5つくらいの花が付いている。
シロヤマブキ
こちらは色鮮やかなハナニラだった。
しばらく歩くと、お地蔵様があり、灯篭の間の道路を進む。小さな駐車スペースに車が止まっていて、車の人はここまで入れるのねと思った。
その後ろ側に鳥居と祠があり、登山道の標識もあった。
緩い細い登山道を登る。このあたりはチゴユリの群落が続いていた。
林道を横切って、しばらく行くと細い鳥居が新緑の中に見えた。
さらに登ると、13の石仏が並ぶ登山道の最初の石仏が見えた。不動明王像だ。
少し登ると第二の釈迦如来像があった。
第三文殊菩薩像
ジグザグに石ころの多い道を登っていく。このあたりからムラサキヤシオが見られるようになる。
第四普賢菩薩像、そばに四合目と書かれているのに、登山道わきには二合目と大きな標識が立っていた。広場になっていて、休憩するハイカーが多かった。
第五地蔵菩薩
第六弥勒菩薩像
第七の薬師如来像 ここが全体の三合目
第八観音菩薩像
時折群落も見られたイワカガミ
第九勢至菩薩像
タチツボスミレはかなり上まで沢山見られたが中に葉の葉脈が赤い、多分アカフタチツボスミレも時々見られた。(初めて見た)
何処だったかフデリンドウもたった一株見られた。まだ開いていないので本当にフデリンドウかどうか?
馬頭観音像
第十阿弥陀如来像 ここがやっと全体の四合目。
少し登ると駒つなぎの場に出た。横にあったのは第十一の阿閦如来像だった。
このあたりから急登が始まる。岩や石ころが大きくなって、段差が大きくなってきた。
展望の良い場所に出た、樹間から飯綱高原の池も見えた。
まもなく大木の横に五合目と書かれていた。
ふと見るとピンクのエンレイソウが一株。ミヤマエンレイソウらしい。
何処だったか帰りに見つけたシロバナエンレイソウ
第十二の大日如来像
大きな岩を登ると、富士見の水場 昨日の雨で、思ったよりも水が出ていた。
その先に天狗の硯石の道標が見え、右手に入ると岩の上で休憩しているハイカーがいらした。
展望が良いはずだが、霧で良く見えない。疲れたので休ませていただいた。
第十三虚空蔵菩薩像
オオカメノキの白い花が目立ってきた。
さらに登ると笹の斜面になるが、登山道は石ゴロゴロなのだった。岩の間に咲いていたコスミレ?
西登山道への分岐に出た。
ささやぶの中の登山道をさらに登る。
サルナシの花が見られたがピンボケ
ヒメイチゲの小さな群落も見られた。
こちらはヒメカンスゲかしら?登山道の途中に所々見られた。
時折さくらの花びららしいものが落ちていたのだが、ふと見たらマメザクラが咲き残っていた。
やっと鳥居と石の祠があった。こちらが神社の祠かと思ったら、こちらは飯縄大権現の祠だった。
その先の斜面を下りた方に立派な社があって、こちらが飯縄神社だったのだが、頂上はその先で、通り過ぎてしまった。
九号目の標識があり、山頂まで15分という手書きの案内があった。
頂上には少し下らないとならない。時に木道もあった。
さらに進み少し登ると人声が聞こえてきて、広い広場が頂上だった。残念ながらあたりは霧で真っ白。360度の展望は見込めなかった。11時15分頃登りついたかな?
お弁当を広げた石の前にはお地蔵様が。
しばらくすると300名山を長靴で登ったという方が登頂されていた。すごいですね。
周囲の霧が晴れそうにないので、12時ごろ下山開始。
下山時少し霧が晴れたが、近くの山しか見えなかった。
岩場のあたりで見つけたミヤマタネツケバナ
帰りには開いていたフデリンドウ
帰りは石仏の間隔が長く感じてしまった。
やっと降り着いたと思って林道に入って行ったら、ヤマレコがコース外れていますと注意してくれて、地図を見たら、確かに外れていた。そういえば林道なんて歩いていませんでした。もとに戻ったら、林道を横切って、反対側に階段状の登山道があった。行きがけは前しか見ていませんね。ヤマレコ様様でした。
やっと舗装道路にでて、またトイレのある駐車場の方に出た。トイレ前にベンチがあったから、ゆっくりバスを待った。
バス停にも小屋があってベンチがあったが、素通りされると困るので、時間の前にカンカン照りのバス停に出たが、バスは遅れてきたうえに満員で立っている人もいた。だが老人席を譲ってくださる若者がいて、ありがたいことに座ることができた。ありがとうございました。何しろ相当に足に来ていたから助かりました。
というわけで、雨には全く会うことなく、明るい内に長野に出られてほっとした。展望はなかったが、思いの外いろいろの花に巡り合えて、楽しい山旅になりました。