今日は、この間から山仲間の先輩の提案で、群馬の黒滝山に行ってきた。お天気下り坂という早朝の天気予報だったが、午前中は何とかなりそう。
黒滝山から九十九谷を経て鷹ノ巣山に登り、上底瀬の集落に出る予定だという。
集合場所から関越道を通り、下仁田インターでおり、道の駅で休憩。朝市が開かれていて下仁田ネギを探したが、1日からしか販売しないとのことで、なめこを購入。これはおいしかったですよ。
その後小沢橋を渡って、鹿岳の時にたどった道を途中で左折し、黒滝山不動寺の駐車場に出た。そのあたりの紅葉はまだちょっと浅い。
車道を登って行くと、赤い屋根のお堂が見え、鐘楼も見えてきた。
参拝は後にすることにして、マキが積まれた庫裏の横をとおり、登山口を登る。
細い登山道を登って行くと20分程度で砂利道の林道のところにでる。六車⇔荒船山と標識が書かれている。六車って何処かしら?私が見たブログにはそういう名前は出てこなかったような気がしたが。
左に少し歩くと、馬の背への分かれ道があり左に入って行く。間もなく話に聞いていた最初の鉄梯子に出た。
ここはまだ下がそれほど高さがないので、まあ大丈夫だった。登り終わったところには小紫の紫の実がなっていた。
しばらく紅葉がきれいな尾根を歩く。ここから馬の背という標識の先に、短い鉄梯子があり下りると、ブログで見た怖そうな痩せ尾根に鉄の棒と鎖が張ってある所に出た。
しかし、鉄の棒はしっかり固定されていて、思ったよりは安定感があり、何とか通過。あいにく雲がかかって見晴らしはよくないが、水墨画のような山々が見える。
問題はその先の鉄梯子の連続のところ。両側は切り立っていて、高さも高いので相当に怖いのだが、皆が先に行って待っているし、登った以上途中で引き返すわけには行かない。ドキドキしながらも一足一足、鉄棒にしっかり靴の載せて、両手をふんばって、恐怖心を乗り越えた。
二つ目の梯子を登り終えるとすぐに岩場のトラバースとなり、鎖に頼りながら、彫りつけられている足場に足を乗せて、ここも何とか通過。下は切り立った崖なので、慎重に足を運んだ。
仲間の指示で足を乗せて岩を乗り越えて、やっと終わったと思ったら、ロープをたどってまたもや鉄梯子。ここも両側がなくて、怖いが戻れないので、気を付けて進む。(写真撮る余裕なし。)
やや広い尾根道に出ると、色づきのきれいなカエデの小道になっていた。一息ついた。
それから見晴らし台の標識に沿って、また急坂を上ると岩の上にお地蔵様?とその上に小さな石の祠があった。私は登るのは恐ろしくてできなかったが、仲間の方は途中まで登った。私は見るのも怖くて、てっぺんはやめた方が良いのでは?と言ってしまった。
そこからは色づいたアカヤシオの紅葉を背景に山並みが見渡せた。そこから先には行けそうになかったので元来た道を戻る。後から他の人のブログを見たら、岩の上から裏側に回り込めたらしい。
狭くて滑りやすい落ち葉の小道
途中また小さな祠があった。リンドウの咲いていたあたりに戻ると今度は、観音岩の標識があったので、そちらに登って行った。またやや急な道を登ると広場になっていて、そこが観音岩のようだった。岩の上に祠と観音像があり、立派な松が生えていた。
岩の上には行かなかったので、分からなかったのだがこの観音岩が五老峰ともいうらしい。
ロープをたどり、また戻ると目立たない木の下の方に、観音岩と九十九谷への分岐があった。
そこからは細い枯葉が積もった細い滑りやすい下山道がつづら折りになって続く。岩のように見えるが木の葉などが固まった危ういものもある。↓
ところどころ一枚岩があったり、滑りやすいところが出てきて、右手の見晴らしがよくなる。灰色の岩のところどころに黄色や赤の木々が配置されていて、なかなかの眺めだ。下の方には集落が見えている。
ロープの張られた滑りやすい岩の途中にきれいな白い野菊が咲いていてきれい。思わず写真を撮ってしまった。
遠くの一枚岩の途中の洞窟のようなところに白い花と、その上には紅葉した小木が生えていて、おもしろい。
道々、谷の両側が岩屏風が重なったように見える岩場の紅葉がきれいで、写真を撮る。険しい道が続いた後に、赤い字で書かれた要注意の看板が目に入る。ああ、ここがブログで見かけた、一枚岩のトラバースのところだ。ここには鎖はない。
右は全くの絶壁で、左は3-4メートルの岩の斜面。ただ、その下には木も見えるので、左側ならまっさかさまにはならないと思うが、私は恐ろしくて、まき道に行こうと話した。
しかし、岩場の好きなリーダーが進むとほかの方も渡り始める。えー!みんな行っちゃうの!
1人で行ったことのない巻道らしきところを行くのも心配だし、前の人も行けているので、私もこわごわ極力右には行かないように気を付けて、ついて行った。巻き道もしっかりあると後で見たブログには出ていた。
足を運んだら、ちゃんと足をかけるところが彫り付けてあるようだった。それで、そこに足を乗せて、右手で岩をつかみながら進んだら、大丈夫だった。
振り返ってみた一枚岩
その途中で、左側を見たら景色が良かったので、しゃがみこんで動画を取った。それを先行する仲間が写真を撮ってくれて、自分も撮ってとおっしゃるので、そのまま岩の上に立ち上がっている姿を取ってから、最後のトラバースを行ったが、最後まできちんと足がかりがあったので、それほど怖くはなかった。
その後しばらく歩くと、鷹ノ巣山と下底瀬への分岐があって、私はそのまま集落の方に戻るのかと思ったら、鷹ン巣山に行くとのこと。
鷹ノ巣山に登ったのだが、そこは行き止まりで、また引き返した。アカヤシオや楓の紅葉がきれいだった。
かすかに見えた鹿岳(かのだけ)
それから後戻って、少し広いところで、食事をした。
食事をしている最中に雨が降り出したが、大きな木の下だったので、それほど雨は当たらず、食事を強行。
そうこうするうちにやや雨脚が強くなったので、皆でレインウェアをつける。後片付けをして下山開始。雨の前に岩を渡っておいて良かったねと、皆で話す。雨ならこのコースはやめた方が良いそうだ。
またもや目立たない分岐の標識を見つけて九十九谷を下り始める。砂利交じりのものすごく滑りやすい道でストックを出し、緊張しながら下りる。しかも急斜面。落葉樹の間に杉林が交互に現れる。
つづら折りが続き、まさに九十九谷だ。雨は幸い小降りになり、間もなく止んだ。
雨が上がり始める
大きな岩の上のハチの巣、幸い襲われなかったが。
やっとのことで涸れた沢が見えてきて、平らな道が見えてきた。
しかし大きな岩や細い道が続く。岩には仏像が。
作業用モノレール
その後少し緩い登り道があったが、間もなく車道が見えて来て、上底瀬の集落の車道に出た。黒滝山登山口の道標が道祖神の横に建てられていた。
上底瀬不動の滝 超簡単な取水施設
右に曲がり、集落の赤いミニトマト(食べたかったな)とかサツマイモのツルとか、いろいろな花とかを見ながら進むと、しばらく前に追い抜いた男性が、どっちに進むのでしょうね?と話しかけてきた。私は、当然まっすぐに進めば良いと思い込んでいたのだが、地図を一緒によく見たら、この舗装された道路は行き止まりだという。確かにそのようだった。
タカサゴユリ
里山風景
それで、居合わせた農家の人に不動寺はどう行けばよいか聞いたら、少し先に右にガードレールが見えるからそちらに進むと教えていただいた。
その最後のコースがこのハイキングで一番つらかったかもしれない。林道で途中からは砂利道になるのだが、かなりの傾斜で、足に応えた。
センニチコウの畑
最初の方では養豚場らしいところがあり、堆肥を作っているらしいところがあり、さらに進むとまた養豚舎らしいところがあった。もしかしたら、もう使われていないのかなと思ったが、何やら物音がする。私がちょっと大きな声をかけたら、豚が歩きまわっている音が盛んに聞こえてきた。声に驚いて、戸を破って襲ってきたら?などとちょっと思ってしまった。
チカラシバ
その後ヤクシソウやノコンギクなどが咲き、ススキが茂る林道をひたすら歩くと、やっと最初に出会った林道の分岐あたりにたどり着いた。その先をもし右に入るとまたこの鉄梯子コースをたどることになる。一日何回でも楽しめる訳?フー!
細い下り坂をおりるとお寺に戻った。黄色の作務衣姿のお坊さんが出ていらして、話しかけていただく。それから不動寺に参拝させていただいた。なかなか立派なお寺だった。このお寺は、黄檗宗のお寺だそうだ。
奥の方には滝とかもあり、まだ緑の楓も多くて、紅葉したら、なかなかの景色だと思った。奥の方のお手洗いをお借りしたが、暖房便座の清潔なお手洗いだった。ありがとうございました。お礼にお寺の歴史が書かれた小冊子を購入。江戸時代の建立だそうだ。結構、興味深かった。
帰りは、妙義山の近くの、もみじの湯というところに連れて行っていただき、疲れた足をいやすことができた。内風呂と露天風呂。男性の方の露天風呂からは妙義山が見渡せたそうだ。
美術館からの妙義山
イイギリの実
時間的には、それほどきついとは思わなかったが、鉄梯子、鎖場、ロープ場、滑りやすい道と緊張の連続だったので、家に帰り着いて結構疲れていることに気づいた。
夕日を背景にした妙義山もなかなか幻想的だった。今度行って見たいねと皆で話し合った。
面白いコースに連れて行ってくださったリーダー、ありがとうございました。サポートしてくださった仲間の方々にも感謝します。
このコース、山と高原地図の冊子によるとほぼ同じコースが上級となっていた。九十九谷と五老峰というところがこのコースだった。すごかった訳だ。