20日は谷川岳登山を行った。厳剛新道は5年ぶり、年齢を重ねたから大丈夫かな?親しい友人の山仲間4人で、19日の夜行登山バスで出かけた。
新宿都庁の地下広場に集合。谷川岳行きは最後に来た。圧倒的に白馬方面が多かった。
この毎日アルペンバス、私たちは天気予報を見て申し込んだので、申し込みの最後だったのかもしれない。座席が最後尾の場所で、リクライニングが効かない。前の方の座席は3列くらい誰も乗っていないのだ。ちょっとおかしい。後ろ側に皆乗っていたのだ。それは座席指定になっていて、移ることができない。どう見ても変ですね。もっと前の席から乗せれば良いのに!
友人が具合が悪くなって、前の方に移動したら、運転手さんから移動するように言われたのだが、それは消灯と同時くらいだったので、私は次の停車の時までは良いのでは?と思ったけれど、友人は真っ暗な中、元の席に戻っていらした。時間調整で止まっていた場所にはトイレがあり、電気もつけっぱなし。トイレに行こうかなと思ったが、誰も行かないし、そのまま1時間近くも待機。それで皆眠れないまま、朝を迎えてしまったというわけ。そういう時間があるとは書かれていたが、電気がつけっぱなしになるとはね。他のコースでは電気消していたと思うけれど。。。
ひどい状況の中で、谷川岳ロープウェイ駅前に5時に着いた。まだ暗くて、相当に寒い。星空がきれいだった。オリオン座しか分からなかったけど。
ロープウェイ駅は閉まっていたが、電気はつけられていて、玄関前は明るかったので、そこで身支度を整え、簡単な菓子パンなどで朝食を取った。
それから利用できるお手洗いを探して、駐車場の方に向かったが、見当たらない。一部の方は裏から中に入って無事にお手洗いを利用したそうだ。
5:30全員集合して道路を上の方に登って行くと、山岳資料館の先に登山指導センターがあり、中で登山届を出したら、横にお手洗いがあった。余り知られていませんでしたね。
林道のバーの横を通り、ひんやりした道路をゆるやかに歩いて行くと、西黒尾根の登山口があり、急な木の根の張った登山道を登って行く人たちが沢山いらした。その先に厳剛新道入り口があるが、私たちはすぐ先のマチガ沢の展望地に出た。ベンチがあるので、ここでも軽くパンを食べ、登山に備えた。
沢にかけられた橋のところで写真を撮っていらっしゃる方々がいらしたが、私たちはそこまで行く気にならず、登山道に戻って登りだした。6:00 あまり人が通らないのか藪状に見えたが、それほどでもなかった。カメラを入れたつもりが置き忘れたらしい。スマホで写すしかないが電池の消耗が心配。いつもよりは少な目に写真を撮った。
雨が多かったようで、登山道も一部沢のようになっていたが、靴が濡れるほとではないが、滑り易くて緊張。秋の気配を感じさせる草花を見ながら、石ころだらけの樹林帯の道を登って行った。
シラネセンキュウ?左の方はセキヤノアキチョウジ。沢山紫の花びらが落ちていた。
サラシナショウマ
まゆみの実
朝日の当たる谷川岳方面
朝日を受けた反対側の山
一時間もしないうちに展望の良い場所に出た。第一展望台、と思ったが標識が見当たらなかった。マチガ沢の様子が見渡せる。その後第一展望台は何処かしら?と思いつつ、だんだんに岩場が険しくなる道を歩き続けた。標準では一時間と言うのに、展望台らしい所はない。やっぱりさっきのところが展望台ではないの?
急な道が続いて高度があがると、マチガ沢の雪渓が見えてきた。
色づいた葉と谷川岳方面
時折ピンクの大きめの花が見られ始めた。後で調べたら、オニシオガマらしい。大ぶりで葉の切れ込みも浅いし、色合いもやわらかく花が大きい。上の方にはもっときれいなものが見られたが写真は撮らなかった。
鎖場が見えてきた。昔は垂直に感じた鎖場もそれほどではなかった。武尊山の方が短いけれど急でしたね。(写真はなし)三つほどの鎖場で頑張って、疲れたが人声が聞こえてきて、それから少し上がったら、西黒尾根との合流点だった。
小さい珍しいキノコ(1センチほどの大きさ)があった。花か実のように見える。こちらも調べたら、クチベニダケと言うそうだ。
鎖場の途中で見られたダイモンジソウ。
やっと合流点。西黒尾根のガレ沢の頭(ラクダのコル)。小休止して菓子パンなどを頂く。続々と西黒尾根から登ってくる人がいる。私たちの厳剛新道も3~4組のハイカーが登って行った。同年輩の人たちとは抜きつ追われつだったが、もちろん若い人たちは先に行ってしまった。
このあたりは気持ち良い晴れで眺望もよかった。見上げると頂上目指して岩山をよじ登る登山者の列が見られた。私たちもあそこを登らないとならないのね。もう大分消耗しているのだけれど。
黄色や赤のペンキの矢印に沿って、慎重に登って行く。もうそろそろ山頂近くかと思うと、次のピークが見えてきて、なかなか大変。
途中の岩場の横に見えたワレモコウ。
上州オニアザミ
霧雨がぱらぱらし始めて、強風も吹いており寒いくらい。ヤッケなどを皆羽織った。ラクダのコルから7合目あたりまでは1時間半ほど岩稜を3点確保で登った。
すっかり霧に覆われた西黒尾根コース7合目、と言ってもトマの耳はそう遠くない。このあたりは笹原が続く。
このまま頂上に向かうつもりだったが、肩の小屋のお手洗いも混むので、先に肩の小屋の近くに行って食事をしてお手洗いも済ませてからトマの耳とオキの耳に行きましょうと話し合い、食事のために肩の小屋のそばまで混みあう登山道を下りて行った。あたりは霧で何も見えない。(天神尾根コースの登山者が続々と詰めかけていた。)
幸い小屋の前のベンチが空いて、ビニール袋を敷いて、座り込んだ。残念ながら疲れすぎて皆食欲がいまいち。控えめに頂いて大きいザックは置いて、空身で頂上を目指そうと歩き出した。私も少しのものをサブザックに詰めて、歩き出したのだが、寒いところでじっと食事をしたせいか、腿の筋肉が攣れてしまって、もんでも治らず歩けそうになかった。
それでコムラケアを飲みにザックの所に戻って、また登ろうと7合目のあたりに行ったら、仲間の方が一人見えて、もうみんな下りたというので一緒に小屋まで戻ったのだが、誰もいない。ラインで連絡を取ったら、オキの耳まで行って、記念写真渋滞でしばらくかかるとのこと。
今から行っても遅くなるし、寒いところで待つのもどうかと思って、小屋の売店兼喫茶コーナーに入った。
暖かい。皆さんTシャツやバッジなど買っていらっしゃったが、私たちは甘酒を頂くことにした。攣れた時は暖かい飲み物も効果があると、以前聞いたことがあったので。
注文の甘酒を頂くために、小屋の木の枝で作った椅子に座っていたら、もう一人の方はコックリ居眠りを始めた。あまり安定の良い椅子ではなかったので、落ちないように支えていたが、すぐに目を覚まされた。やっぱり夜行バスで寝られなかったからでしょう。
登山証明書がヒマラヤかどこかの子供たちの学校建設の資金になると書かれていたので購入した。
その後甘酒を飲み終わって、出ようとしたら、また足が攣れてしまった。店の人に念のための対処法を聞いたら、靴を脱いで、横になると良いかもしれない、とおっしゃるので、板敷きの机がある場所が空くのを待って、横になってみた。私も一瞬でも眠れれば良かったのだけれど、眠れなかった。
戻ってきた仲間が言うにはシップ薬を貼っておいた方が良いと言うので、横の階段のあたりででも、と思って行ったら、休憩室と書かれていた。
数組の方々が食事などをなさっていらした。シップ薬を取りに行ったら、あたりの霧が晴れて素晴らしい眺望が広がっていた。片隅で湿布薬を貼って皆に合流。下山を急ごうと言うことになった。
オキの耳のあたりまで行ったら、霧が晴れて、すばらしい紅葉のじゅうたんが広がっていたそうなのだが、写真は撮っていないそうだ。残念。
しかし、肩の小屋の所からの万太郎山方向は、北側の斜面の紅葉が進んでいて、なかなかの色合い。うまく色が出ないけれど、写真を撮った。
そちらの方に行って見ている方々もいらっしゃったが、この足の具合ではね。
ナナカマドの実がきれいだった天狗の留り場。実が写っていませんが。
帰りの天神尾根は、晴れて暑くなってきたこともあって、こんなにきつかったかしらと思うほど、きつかったが、途中ところどころナナカマドの実がきれいでした。
まだかまだかと熊穴沢避難小屋を目指して歩いたが、岩場の道は遠かった。厳剛に比べたら楽勝におもえたが、疲れた足には結構つらかった。幸いコムラケアを飲んで湿布薬も貼ったので足はロープウェイ駅まで大丈夫でした。
最後の最後まで段差の大きい木の階段などがあって、気が抜けなかったですね。先行の若い方と友人が並んでおいてくださったので、割とすぐに(15:40頃)ロープウェイに乗れて 15:55に下の駅についた。バスの発車は16:05発。増発されていて、私たちは水上駅行きに乗り込んだ。
ふれあい交流館に最初行って見ようと話していたのだが、駅から遠そう。こじんまりしていて混みあっているかもしれない。バスがもしそこに停まるなら降りようかと思ったが、止まらなかった。温泉シャトルバスなら停まるようだったが。
それで駅前の観光案内所で聞いたら、ひがきホテルが良いのではないかと言われて歩き出したが、結構距離があるみたい。
歩いていたら、近くのホテル聚楽で日帰り温泉に入れると書かれていて、係りの人が出ていたので話を聞いた。どちらも軽食など取る休憩所はないとのこと。それなら、駅で缶ビールでも飲んだ方が良いかもしれないということで、駅に近い方のこちらの日帰り温泉を利用することになった。お値段は1000円だったけど、小さなタオルも付き、色々なお茶やお水などが飲み放題。シャンプーもいろいろ選べて、普通の日帰り温泉とはちがっていた。檜風呂と普通のお風呂と露天風呂もついていて、ジャグジーもあったので筋肉をほぐすことができたので良かった。
18:35発の電車は水上で折り返し。座れるかどうか気にしていたが、6両編成だし、悠々座れて、のんびり高崎へ。高崎も同じホームから電車が出たので、楽だった。湘南東京ラインだったので、籠原で湘南新宿ラインに乗り換えた。皆さんのお酒を少しずつ味見していたら、赤羽あたりから気分が悪くなってきて心配だったが、何とか新宿にたどり着いた。
無事に帰り着きました。お世話をおかけした皆さま、ありがとうございました。
夜行バス初体験の方々は相当につらかったようですね。次回からは前泊とか山小屋止まりなど考えましょう。今回は水上から谷川岳ロープウェイ行きのバスの時間とか電車の時間とかの制限があって、やむなく夜行バスにしたのでした。
中高年の山の事故、こういう眠れないまま登山するという人に多いそうですから。ただ、早朝から登山できるのが最大の魅力です。今回も早めに下山できて良かったです。
歩行:休憩込で登り5時間余り、下り休憩込3時間余り ほぼ標準の範囲に収まりました。
費用:夜行バス片道6500円、谷川岳ロープウェイ1230円、バス670円、水上―東京3050円、温泉1000円、甘酒400円、肩の小屋のトイレ利用料100円、合計約13000円でした。