13日の登山用の夜行バスで、谷川岳ロープウェイ駅に直行した。登山バスは大抵トイレなしの4列シートで、今回も同じだったが、「年寄でトイレが近いから前の方にしてほしい」と要望を書いたら、添えるかどうかは分からないと書かれていたけれど、前の方の席にしてくださっていた。ありがとうございます。ちなみにこのバス、大方の人は日帰りツアーとして利用していて、帰りは4時となっていた。私たちは4時までに下山できるかどうか分からなかったので、片道の申し込みで近くに宿を確保したのだったが、ついたら4時40分出発に変更になっていた。土合橋の方から直接登った人(6~7人かな)が戻れるかどうか心配しての変更だったようだ。
まあ、トイレ休憩は時間待ちの待機も兼ねていて、眺めだった。最初は電灯も小さくと言われていたが、降車の人がいる土合駅では煌煌と電気がついて目が覚めた。やはり合計で3時間位寝られたかしらね?
バスはロープウェイ駅が空くまで待機していると言っていたが、今日は6時ごろから入口が空いて、中に入れた。
先に入ったはずのリーダーが見当たらないので、ロープウェイのりばの順路を辿って行ったら、先頭の場所にいたのだが、チケット買わないと乗れないので、下に降りて頂いた。
コインロッカーの部屋の脇にテーブルと椅子があったので、そこで、簡単朝食を頂いた。おにぎりはバスの中に入れておいたので、さほど冷たくなくて、食べやすくて良かった。
その後歯磨きなどをしてから、チケット売り場に並んだ。1人添乗員さんらしい方が、団体の所に立っていた。チケットは帰り混雑することもあるから、なるべく3000円の往復券を購入してくださいと放送があった。私たちは、リフトを使おうと思ったので、3500円のチケットを購入したが、帰りは歩いて下った方が早いですよと、注意された。元々その計画だったが、リフトも往復込になっていた。
そうそう、ロープウェイ駅にも、熊出没の注意書きが貼られていた。いつ出没したかは分からなかったが。
7時10分前くらいから始まったチケット売り場、先頭から10人くらいのところに並んで、すぐにロープウェイ乗り場に移動。通路が長くて、この位置なら30分待ちとか書かれていた。先頭部分には20人くらい人がすでに並んでいて、団体さんなのね、と思った。
ロープウェイは試運転を初めて、6台くらいは登って行って、戻って来たものも見えた。大きな音が聞こえて、トイレに寄った時に見えたのだが、ロープウェイの箱が回転していた。子供たちが興味深そうに見守っていた。大人でも面白いですものね。
結局3台目くらいには乗り込めたが、向きが逆になることを考えずに広い座席の方に座ったら、後ろ向きで前方が良く見えなかった。確か谷川岳が見えたと思ったのだが。ちらっと首を回して見えるのを確認しただけだった。
降りて、すぐにリフト乗り場のほうに移動。ザックは前にしてくださいと言われた。背負っていたら浅く腰掛けることになるから危ないですね。
リフトで後半の急傾斜を登ると、天神峠にでる。ここは天神スキー場のテッペンでスキーシーズンも賑わうのかな?昔ずいぶんあこがれたが結局利用したことがなかったが、このリフトは遅くて凍えそうだ。もう一つのリフトは早いのかもしれない。
天神峠あたりからは紅葉が進んできていた。眼前の谷川岳と谷川連峰の稜線が青空にくっきり見渡せて、最高!観光客の方は、この辺を散策してリフトで戻るが、景色は素晴らしいですね。
私達はしばらくは平らに近い尾根道を歩いたが、すぐに下りになった。
黄葉と谷川岳
ナナカマドと谷川岳
樹幹からの谷川岳
一度下って、ロープウェイ駅から直接登る登山道と合流することは分かっていたのだが、岩ごろの道をこれほど下ったかしらと思った。リーダーは数年前に駅でぶつかられて膝を骨折した後、どうも膝が心配らしく下りが苦手になってしまったので突端から大変だった。
合流地点からしばらくは平らな木道が続くが、まもなく階段の連続になった。
1500メートルを超えると、私は登りでハアハアし出す。階段と岩ごろの道が続き、少し登山道が広がったところで小休止を取った。
でも出発してすぐに熊穴沢避難小屋が見えて来た。ヤマレコも作動させていたので、地図を見たら、もうすぐ避難小屋と分かるのにね。見ていなかった。
避難小屋で休もうと思ったが、リーダーはそのまま進む。しばらくは緩やかだが、ハイカーが混み合って渋滞し始めたと思ったら、簡単なロープ場が出てきて、その後ロープ場と鎖場が連続するようになった。数回のハイキングの後、谷川岳に挑戦というハイカーも多いらしく、時間がかかった。私たちも遅いし、休憩できて良かったのだが。
急坂では、なおさらハアハア言いながら登り続けた。ばてないように時間を見て飲み物を飲む。途中小さい羊羹とかチョコとか、菓子パンとかをつまむ。
この間遭難者の記録を読んだら、ミニアンパン4個入りを2袋用意していたので助かったという記事があって、買おうかなと思ったけれど、この頃はそのサイズが著しく小さくなっていたので、やめておいた。このサイズじゃ3パックは買い求めないとね。
天狗の留まり場にやっとたどり着いた。岩にはたくさんの若者が登っていて、私達は標識のところで写真撮って、通過。
それからまた急坂になり、さらにざんげ岩に辿り着いた頃だろうか、南西かしら、富士山らしい形が山並みの上に見えていた。
帰りに取った天狗の留まり場の岩
最後の階段状の道を登っていくと、肩の小屋と鉄塔のようなものが見えた。
坦々と登り続けると笹原の中、肩の小屋の横に出た。肩の小屋のトイレを使わせていただく。協力金は100円。女性用2つと男性用1つの仮設トイレが設置されていた。
防寒着に雨具、お湯などで重いザックを置いて、リーダーにサブザックを持っていただいて、トマの耳に向かうが、混み合っていて、頂上に立つには時間がかかりそうなので、先にオキの耳に向かう。岩場を一度降りてから登り返す。危険がないとは言えない場所もあるので慎重に移動。オキの耳も写真撮影に並んでいたが、トマの耳ほどではなかった。その先に神社も見えて、ハイカーも見えたが、私達は無理をせず、あと戻る。
トマの耳が見渡せ、テッペンにハイカーが沢山いるのが見渡せた。マチガ沢の方も見下ろせる。ここからも富士山が見えていた。
トマの耳に立つハイカーが小さく見える。
マチガ沢方面
北側に日本海に浮かぶ島も見えたと思ったが写真には写っていなかった。
風もなく、展望を見ながらご飯でも良かったのだが、お湯を持たなかったので、ごはんは下で食べることにして、すぐにトマの耳に移動し、来る時よりは空いていたトマの耳で写真を撮ってから、肩の小屋に降り着いた。
小屋のあたりからの万太郎山方面
万太郎山
ベンチを探したが満員で、小屋の方に、何か頼んだら、持参のご飯を食べてよいか伺ったら、少人数なら構わないと言われて、小屋の中で頂くことにした。
コーヒーと甘酒を注文して、非常食にお湯を入れて、ゆで卵と魚肉ソーセージを頂いた。思ったよりも暑くて、寒いと思ってメッシュ肌着を着て来たので、これ以上脱げずに、参っていたので、日陰の小屋の中で頂けてほっとした。
小屋では奥さんの手作りのフレンチトースト300円かな、が良く注文されていた。豚汁もおいしそうだった。
寒いと思って持参した3分で食べられるようになるというインスタント食品は、まあまあの味だったが、非常食だから量が多くて、私は結局残してしまった。
山小屋に泊まって、ご来光を見るのも良かったなと思ったりしたのだが、翌日未明から雨になって、谷川岳の岩は滑りやすい蛇紋岩ということで、一泊した人たちは下山が大変だっただろうと、泊まらなくて良かったなと思った。肩の小屋は、寝袋を貸し出して頂いて宿泊できるようだが、予約は春先から可能らしいから、紅葉シーズンは急には無理でしょうね。
暖かかったから足が攣れることもなかったが、登りが大変だっただけに下山も大変。下山も渋滞気味で、まあ私たちが渋滞の原因にもなっていたので、先に通って頂いたりした。
熊穴沢避難小屋にたどり着き、小屋の中は空いていたので、小休止。私はつま先が痛くなって、足をベンチに乗せて休ませた。団体のメンバーの一人も足を上げて休んでいらした。本当は横になると疲れが取れるのですが、そこまでのスペースの余裕がなかった。
チョコなどを頂き、少し休んでから、団体の終わりの方の方が離れた間に入り込んでしまった。
避難小屋過ぎても、まだあった岩場だったと思うが、相棒が難儀して降りている横を、声もかけずに降りる人がいて、思わず危ないでしょ!と言ってしまった。団体のガイドの人が自分たちの団体に優先して降りてください後続の人たちに声掛けしているのは聞こえていたが、それでも追い抜く人は、状況を見て降りないとね。狭い岩場を無理に横を通るのはどうかと思う。ガイドの人にも状況を見て、言ってくださいと注意してしまった。後でそのガイドの人とロープウェイで一緒になっ気まずかったけれど...相手は20代くらいだろうか?まあ、おばあさんの戯言だと受け止めたかもしれない。
合流地点も過ぎ、もう少しという所でまだ登り坂の木の古びた階段が続いたりしてやっとのことで、リフトが見えて来て、ロープウェイ駅の建物が見えて来た。15時半ごろ。ヤマレコに登録してコンパスで登山届を出した時間通りに降り着いた。出発が予定の1時間近く早かったから、実質は1時間余計にかかったことになる。
大分以前にロープウェイ駅前にはすごい人たちが並んでいたので、紅葉が本格的になって来た土曜日だから、どれほどの人が並んでいるのかなと思ったら、広場には全然人がいなくて、ロープウェイ乗り場の案内のある通路に入っていくと、人が並んでいたがそれほどの人出ではなかったようだ。例年なら、もう紅葉は終わりの時期だからだろうか?
そういう訳で、4時前には下の駅に降り着いた。4時15分の路線バスがあったので、バス停の場所を伺い、座席に荷物を置いた。
思わぬほど人が並んで、バスに乗り込んだが、途中で降りるのに前の方の席がバラバラにしか空いていなかったので、ドアの後ろに座ったのだが、すごく混み合って、降りられるかしら?と心配になった。
土合駅前で降りる人がいて、人をかき分けて降りていらしたが、私達ほどのザックは持っていらっしゃらなかった。まあ、何とか降りられるだろう。
回りの人たちがおしゃべりしていて、ちょっとうるさく、車内放送が良く聞こえない。何分で着くか見ていなかった(ナビタイムの時刻表には出ていたかもしれないのだが)ので、放送が聞こえるか不安。バスの前方の案内板も良く見えない。なんとか湯檜曽温泉と聞こえて、案内板の文字もかろうじて見えたので、ボタンを押して頂いて、泊るところはどの辺かなと周囲を見回した。その場所の先にバスは進み、周りに何もないバス停に着いた。私たちの他にも下りた人がいたみたいだが、先に下りたのか私たちの後に降りたのか分からない。人をかき分けて降りたが、前方にいる人が下車するつもりがないのに場所を空けるのに降りてくれた人は若い男性1人だけだった。ありがとうございました。
というわけで、暗くなる前について、宿への入り口も見えて、助かった。暗くなってからでは迷子になっていたかもしれない。
湯檜曽川を渡ったのだが、橋の横に古い橋が放置されていて、木の板が腐りかけて並んでいた。撤去するにもお金がかかりますものね。
宿の前には車が沢山停車していて、バイクも10台くらいは並んでいた。バスで来る人は少ないのだろう。受付では車の車種とかナンバーとか聞いていた。
土曜日は宿泊料金が跳ね上がるところが多くて、早割りも利用できず、訳アリ部屋なら安いというので、そこを選んだのだったが、部屋に入って理由が分かった。押入れのふすまが大きく破れていた。
私達は到着が遅かったせいか、訳アリ部屋のせいなのか分からなかったが、夕食時間が最後の時間帯で遅かった。
とにかく足が痛くて、靴を脱いで、入った部屋で、バタンキュウ、で仮眠した。目が覚めて、温泉に入り(結構混んでいた)、時間になって食事会場へ。
バイキングとは知っていたが、ドリンクコーナーにアルコールもあって、高級品ではないかもしれないが、お酒もフリーで頂けるのには驚いた。日本酒熱燗は小さめの徳利に入れるようになっていたのに、お猪口に受けて、あふれてしまった。ごめんなさい。私には飲みやすい日本酒だった。冷酒はカップに入れられたのにね。利用の仕方がよく分からなかった。聞けばいいのにね。相変わらず、分からないまま走り出します。
年齢の割にはあれもこれもと取ってしまって満腹で、また寝て、夜中目が覚めたら雨の音。外を覗いたら、地面が濡れていた。本当に雨になってしまったわ、と思いつつまた寝入った。何しろ私達にはハードだった。夜行バスも含めて。。。
朝は5時から温泉が利用できるというので、朝風呂も利用させていただいた。筋肉痛が起こらないように、と入ったのだが...朝食は7時半からにして頂いた。朝もバイキングで、若者以上に取って食べたかもしれない。お昼はいらないかな?食堂は満員だった。
9時台のバスに乗ろうと思ったのだが、お土産見ていたら、9時7分のバスに遅れて、9時37分のバスにしたのだが、まさか接続がないとは思わなかった。水上駅で次の電車は10時45分だった。9時7分だったら接続良かったのにね。疲れ果てて、電車の時間を調べるのを忘れていた。
バス停前からのまだ浅い紅葉。
水上駅の構内の人形など
木の椅子には一つ置きに手作りの座布団が置かれていた。暖かくて良かったです。
まあ、その後は順調に接続して、午後の早い時間に帰り着いた。しかし筋肉痛が酷くなってきた。大変!2週間前に足慣らしをしておいたのだが、しかも昨日は平地を2時間以上歩いたのにね。(シップでしのいで仕事は出来ました)
谷川岳の一般コース、年寄りには楽ではありませんでした。