水曜日の積雪で、奥多摩にも積雪があったとのこと。木曜日にビジターセンターに電話したら、御岳山あたりで10センチくらいとのことでご御前山はもう少し降っているのではないかという。アイゼン必要でしょうと言われた。金曜日に栃寄森の家に電話した友人によるとまだ、20せんちくらいあるかもとのことだった。それでアイゼンの持ち合わせのないメンバーは参加を取りやめることになった。御岳山あたりは雪は解けて、地面がぐちゃぐちゃと御岳山ビジターセンターのホームページには書かれていたが。。。
13日の今日、新宿6時46分発のホリデー快速で奥多摩に向かった。途中から乗り込む予定の友人が勘違いから乗り遅れてしまった。ホリデー快速でないと各駅になるので、どうしても30分近く遅れてしまう。いろいろ対策を考えて、電車の中からタクシーを予約できないかと地元のタクシー会社に電話したが、今日は昼まで予約がいっぱいと言われてしまった。奥多摩ではタクシーが少なく、観光客が使うと地元の人が困るという状況も生まれていると、何かで読んだ。
仕方ないので、奥多摩駅から直接登れる、六つ石山に行先変更しようと話して、友人を待つことにした。愛宕神社からのこぎり尾根に出てから御前山に向かうこともできるけれど、6時間半コースの反対周りでで雪道では何時間かかるか分からないので、御前山には縁が薄いのかなと思いながら待っていた。もう2回取りやめたので。
そんな、ドタバタとは関係なく、道々線路沿いでは、桜が満開。桃の花やモクレンも見事に咲いていた。
駅について友人を待つ間、広場では今日は駅の改装記念のイベントがあるとかで、準備の方たちが忙しそうにしていた。たる酒をたたき割っていたのでそばに寄ったらよい香りが漂った。帰りに寄れるかなと言ったけれど、早めに終わってしまうだろうとのこと。残念!
横のトイレは特快から降りた人たちで込み合っていたが、皆バスの増便が出るまでには間に合ったようだ。奥多摩方向に行くバスも多少遅れて出ていたが、友人の電車がつく前には出発して行った。次は9時半までバスはない。それを待っていると登山開始がだいぶ遅れるし。
ところがふと見ると、なんだ、タクシーが2台止まっている。奥多摩湖までのタクシー代をお聞きしたら、2000円とか。何とかなりそう。でも次の電車の人たちはバスが不便なのでタクシーに乗ってしまう人もいるかもしれないので、運を天に任せて、友人を待った。
幸い他に乗る人たちはいなくて、無事にタクシーで奥多摩湖に向かうことができた。奥多摩湖の堰堤の手前では、バスで降りた人たちかな、団体も体操とかしていたのか、これから出発のようだった。
この辺りから見える山にあまり雪の形跡は見られなかった。
手前の広場は桜とミツバツツジできれいだったが私たちは堰堤を進み、少し高台になった園地で、準備体操をしてから、9:20ごろ、階段状になった登山道を登りだした。
なかなかの急斜面だ。ミツバツツジに奥多摩湖が見渡せてきれい。ところどころにミツバツツジが見られた。
桜の植えられた展望地もあるようだったが、そちらには行かず登山道を黙々と進む。結構急で岩が多くて、こんなんだったかなと思いつつ登る。この辺りには雪は全く見えない。日陰に少しだけ白い塊が残っているところもあったけれど。
木の根の急斜面
急坂を上りつづけるとやっと緩やかになり、サス沢山という標識があって、展望台が作られていた。
木が伐りはらわれて、奥多摩湖と顔をのぞかせた七つ石山から大菩薩までの山並みが見渡せた。遠くの山々は少し雪化粧だ。
倒木の洞にたまった雪
富士山も見えている。
小休止してからまた登りだすと、登山道沿いにちらほら、かたくりの葉が見られ、数個の花が咲いていた。
つぼみ
こちらは赤い葉が目立つがカタクリの葉かしら?踏まれないように周りに木の枝が置かれていた。
そのあたりは両側は雪に覆われていて、雪の中で咲いている花があると素敵なのに、と思って探すがそのようなことはなかったが、ハシリドコロの花が雪の中に咲いていた。
またコバイケイソウの群落がみられた。雪の中の芽吹きも素敵です。
奥多摩湖が芽吹き始めた木々の間から見えた。
こちらはアブラチャンのつぼみらしい。
しばらく大ぶな尾根のなだらかな気持ちの良い雪の原を進み、急斜面を登ると惣岳山の新しい標識が建っていた。富士山の展望がよいが、ベンチはほとんど空いていなかった。
今日は道々結構雪で白くなった富士山がクッキリ見渡せて気持ちよかった。
惣岳山のベンチを見ても、先行していたリーダーの姿は見えず、あら、休憩せずに頂上に向かわれたのかしらと、遅れていた私たちも、一瞬ベンチの端に座っただけで、もうひと踏ん張りした。まあ、思ったよりはなだらかだったけれど、もう12時は過ぎてお腹はペコペコだった。
そのあたり、両側のロープは植生保護のためとのこと。カタクリは鹿でやられたと聞いていたけれど、実は人間が踏みつぶしてしまったから減ったのかしら?
最後の一登り
予定通り?というか出発が遅かったし雪交じりの道の割には、12時半ごろには着いた。
標識は三頭山と同じく立派になっていた。この先の樹間に富士山も見えた。
頂上からの景色
今日はアイゼンもあるのでばーなーは止めて、熱いお湯でカップラーメンを頂いた。友人はパンになさっていた。私は近所のスーパーの新装開店で安売りしていた筍を放りっぱなしにするわけにも行かず、ゆでたので、家族にたけのこご飯を炊いたついでに、それを小さめのおにぎりにして持参した。山椒の新芽を添えたら、なかなか香りのよいおにぎりになって、まあまあ食べられた。おかずはそれで簡単にした。親のために煮すぎたカボチャなどの少しだけ持参した。
友人も忙しいのに手の込んだおかずも用意してくださったので、たっぷり目に頂き、ゆっくりして写真を撮ったりしてから、下山した。頂上では、日差しはたっぷりなのに、雪の上のふく風が冷たく、登っていた時は暑くて脱いでいた上着類を着込んだ。
急階段の避難小屋方面の登山道は雪が多くて、アイゼンをつけずに歩き出したので、相当に慎重に降りて行った。
御前山の避難小屋は初めて見たがきれいだった。トイレが横にあったので、使わせていただいた。手洗い水もないので濡れティッシューで拭いた。 そのあたりは日当たりが良く、雪はあまりなかったので、そのまま歩き出したが、しばらくすると細い雪の多い道になった。
大分経ってからアイゼンをつけようということになり、まあ安定していた傾斜の緩いところで、アイゼンをつけたが、そのあたりは、リーダーも私も足が攣れて、シップを貼ったり、スポーツドリンクを飲んだり、私は残っていたお湯ものんだが、いつもの薬を切らせたままで来ていたので、速攻性がなくて、難儀したが、何とか歩けるようになって、アイゼンでずんずん降りられた。
雪の多い湧水広場の方に行ってしまって、少し後戻り、降りていくと東屋が見えた。カラマツの広場だったが、休まず、トチノキ広場に出た。途中雪が少なくなったので、皆軽アイゼンは外した。
途中に見られた芽吹きの山ひだ
林道わきのヤマエンコグサ
トチノキ広場からは舗装された林道を歩いたのだが、途中で友人が両足攣れてしまって、やっとのことで歩いていたところに、鎖のゲートがあり、作業の方が鎖を閉じるところで、車があったので、事情を話して、栃寄森の家まで乗せて頂いた。
最初はバス停まで載せて頂けるという話を境橋バス停にはトイレがないとのことで森の家までにお願いしてしまったのだった。
栃寄森の家の近くの花園。なんの棒が立っているのかと思ったら、上の方は葉が茂っている杉でした。よく見えるように枝を落としているのですね。
居り始めの桜
幸い友人の足の攣れは治ったが、そこからの斜度のきついコンクリート舗装の林道が延々と30分以上続き、私はすっかり股関節に来て、歩くのがすごくつらかった。あのままずーと境橋まで乗せて頂けばよかったと、後悔した。奥多摩駅も近いのだから。
道路沿いにはスミレや黄ケマン、フキノトウなどが見られたが、写真を撮る余裕はなかった。
結局バスは次のバスになったが、奥多摩特快も次の電車があったので、帰るのが遅くなったが助かった。
最初は温泉によるつもりだったが、この特快を逃すと、乗換乗換で帰らないとならない。やっぱり特快で帰る方が楽ですものね。ということで温泉には寄らずに、まっすぐ帰宅。奥多摩駅の近くのスーパーで友人が買ってくださった、お酒やアイスで疲れをいやしながら帰宅した。
友人はなんと、明日も軍畑に集合して植物観察会に参加されるとか。すごい体力です。
今回もお天気に恵まれ、4月というのに雪山気分も味わえたうえに、道々のお花見もできて、楽しい一日になりました。同行の皆様ありがとうございました。親の様子を見てくれた家族にも感謝です。