新 風のふくままに 

写真付きで日記や趣味を書く。プロフィールを変えました。

仙台―松島海岸・瑞巌寺

2012-07-08 | 歴史

夜行バスの寝心地悪くはないのだが、音がなんといってもすごかった。耳栓も用意すれば良かった。座席は最後部のみ4列で、その前はすべて3列。レースのカーテンで一応仕切られていた。女性専用のやや値段の張る座席。私が乗ったのは最後部の4列の端。

後ろの方が音が大きいのかな?それでも疲れ果てていたので、一回目の休憩は気づかず、一度止まったまましばらく休憩していたようなのは覚えているが。何分運転手さん1人乗務なので、すべては運転手さんにかかっている。

4時半ごろの休憩で、席を立ってパーキングに出た。小ぶりだが雨は続いていた。

時間通りに6時50分に仙台駅前東口に無事着いた。雨が降っていて、バスターミナルなどはないので、すぐ近くの地下道の入り口まで傘を出してさした。

東口は仙石線の入り口に近くて、そのままホームに。用事の前に、松島海岸を見ていこうと思ったのだ。仙石線はスイカが使えるというので、小銭を用意するために入金したスイカを使った。

仙石線は地下になっていて、学生さんなどがホームに並んでいた。電車は苦竹という駅のあたりで地上に出た。

窓から見る限りは、多賀城あたりも震災の爪痕はほとんど分からなかった。塩釜のあたりはちょっと寝てしまった。陸前浜田の港の近くにはボートが乱雑に放置されているように見えるところがあって、あれは震災の影響なのかなと思ったが、詳しくは分からなかった。

そのあたりから海岸が多くなって、雨の中でも島が見えるようになった。

松島海岸に8時前に着いた。この先の高城町(たかぎまち)から矢本の駅までは震災の被害を受けて現在も不通で代行バスが出ていると書かれていた。私はてっきり高城町からバスが出ているのかと思ったら、高城町のバス停は駅から離れているらしく、この松島海岸から出ているとか。高城町まで行って見ようかなとちらっと思ったけど、止めて置いて正解だった。それは後でわかる。

駅を出たら、コインロッカーがあったので、小さいけれど重い荷物を入れた。300円は高いけれど、雨がひどいので、レインコートと傘だけ出して、残りは置いて行った。

もう駅前に芝生の広場が見えて、その先に船着場があるようだった。右手の横断歩道から国道を渡るとマリンピア松島水族館があったが、もちろんまだ開いていない。営業は震災後一か月程度で再開したらしいが、朝は9時から営業とのこと。

      

 カモメのたくさんいる島が見えた。

                    

人気のない海岸べりに出ると、あらっ!観光船が準備している。もう営業しているのかしら。何やら放送しているみたいに聞こえたが、雨音でよくわからない。船からは傘をさした男性が下りてきていた。観光船がたくさん並んでいる。芝生の広場には津波避難の経路図の立て看板があった。この広場も、国道沿いのお店も皆津波で泥だらけになったと後でわかったが、今はすっかりきれいになっていて、痕跡も感じられなかった。

それから海岸に沿って歩く。松島の島々は雨に煙ってぼんやりと見えた。海岸べりにあるのだが回り込む道があったが、震災の影響か通行止め。

それで国道側にでて歩いていくと観潤亭・松島博物館という入り口があったがこちらは8時半からしか開かない。お抹茶も飲めると書かれていたが、何しろ瑞巌寺を見てから10時までには仙台に戻りたいので、先に進んだ。大欅と大きな楓の大木があった。

                  

   

その先には張りだした小さな島の先に建物があったので、せっかく来たからと寄ってみた。

日本三景の碑

朱塗りの橋を渡ると古い単層宝形づくりのお寺の建物があった。それが瑞巌寺の五大堂だそうだ。これは松島のシンボルなのだそうだ。晴れたら景色の良いところだろう。ここには若い女の子の二人連れが見学に来ていた。

 

                       

ブイにカモメがとまっていたが、最初はカモメの像の付いたブイかと思ってしまった。

   

後戻って、瑞巌寺に向かう。途中入り口手前の土産物店で帰りの道順を聞いたが、その店にも腰の高さまで津波が押し寄せたとか。しばらくは大変だったことだろう。ついでにお菓子を少し買い求めた。

瑞巌寺の入り口からは杉並木が続く。途中杉木立の間にごみが集められているところがあったが、調査中だから触らないようにと書かれていた。津波の堆積物でも調べるのかしらと思ったが違うかもしれない。

 

          

長い参道を歩くと受付の向こうに本堂があるが、現在修復中で見学はできない。これは前からの平成の大修理と地震の影響の修復も重なっているらしい。そのために大書院に、本堂のご本尊様や他の仏像、ご位牌などが一堂に収められて見学できるようになっていた。

           

ご本尊様は小ぶりの観音様で、品格があり美しかった。写真撮影がだめなので残念だったが。

その後案内の方が、奥の正宗の正室の愛姫様の霊廟を見ると良いですよ、本堂修理中の今しか公開していないから、とおっしゃるのでそちらに向かった。

石の門を通る。

 

非公開の道場などが見える。

小高いところに立てられていて、階段状の小道を登らないとならず結構疲れる。しかし、その見事さには目を奪われた。黒の漆塗りの建物に金や螺鈿細工で飾られていて、それは見事な霊廟だった。桃山様式なのかな?正宗の霊廟がそうだと他のパンフレットに書かれていたから。

  

近づいたら写真撮影禁止と書かれていた。

後からわかったのだが正宗の霊廟は仙台市内にあるそうだが、その情報に気付かず、見に寄れなかった。こちらも黒の漆塗りで立派なものらしい。

珍しい木があった。

    

ひょうたん木の赤い実(二つつながってひょうたん形に見えるからだそうだ)

  

石斛がついているという杉の大木(どれか分からなかったが)

それから受付横の道をたどると円通院がありこちらも名古刹らしいが松島海岸駅を9時ごろに電車に乗らないと本来の用事に間に合わないので、素通り。隣の天麟院を過ぎ、国道に出て、また松島海岸駅に戻った。

  

コインロッカーから荷物を出して、駅舎に入ったのだが、高城町と松島海岸駅間で土砂崩れがあった模様との説明を駅員さんがしている。まだ情報が入らないので状況が良くわからないという。ともかくも2台の電車が高樹町に行って、それがこちらに来れるか分からないとのこと。

それで、東北線の松島に出れば、9時7分の電車で仙台に10時前に着くという。しかし、タクシー乗り場に来たタクシーが一人乗せて出た後はタクシーも来ない。しかもタクシー乗り場に雨の中立とうかと思っていたら、雨宿りの人2人がタクシーで松島駅に行こうとしているとのこと。

別々に乗ったら、時間がかかって仕方ないので声をかけて3人一緒に乗らせていただくことにした。一人は中年男性だし、一人は若い女性なので、この二人だけだったら乗合はできなかっただろうが、私が一緒なら大丈夫だということになった訳。

さっき行ったタクシーが戻ってきて、3人一緒に乗って、松島に着いた。何とか9時数分だったが、すでに電車が止まっていた。慌ててホームに向かったら、それはやはり土砂災害を恐れて慎重運転で遅れていた一台前の電車だったようだ。

ノロノロ運転だったので、10時にやっと仙台に着いたが、私は雨の中走り回ったのでうとうとしてしまい、駅についてもう出発直前という時に降りることができた。しかし、時間が無くなって仕方なしにタクシーで会場に向かった。

その後知り合いの方々にお会いしたが、皆さんお弁当持参とのこと。私は弁当を持ち合わせていなかったし、平泉に向かいたかったので、知り合いの皆さんとは別れて駅に戻るが、こちらもバスが不便そう。居合わせたタクシーを使うことになってしまった。仙台のタクシーは安いけれど、ワンコインというわけには行かなかった。

次は平泉に続く。

 

 

 

 

 

 


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