上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

14 ひょうたんをかぶる

2009-03-28 | 言葉の使い方
韓国にもひょうたんがあるらしいが,形は日本人の想像しているものとちがうようだ。
日本人のひょうたんのイメージとしては,胴体がくびれていて,昔はそれを水筒代わりに使っていたというのが一般的だと思う。

一方,韓国のひょうたんは,2つに割って「ひしゃく」や器としてつかわれていたようだ。
それじゃ,ひょうたんをかぶるとどうなるの?

바가지를 쓰다

この쓰다は書くという動詞でもあるが,帽子をかぶるというときなどにも使う。

모자를 쓰다

では,次のスキットを。

A氏 「昨日,何時まで飲んでたんだ?」
B氏 「いや~,三次会でかわいいオネエチャンのいる店に行ったんだ。1時間飲み放題で5千円だって言うからさ⋯」
A氏 「お前のことだから,鼻の下,伸ばしてオネエチャンにも飲ませたんだろ」
B氏 「そしたら,オネエチャンの分は別料金だったんだ。ひょうたんかぶっちゃったよ」

つまり바가지를 쓰다とは「ぽったくられた」という意味だったのだ。

ところで,なぜ「ひょうたんをかぶった」が「ぽったくられた」になったのか。

昔,中国から入ってきた「十人契」という賭事がその由来だそうだ。
1から10までの数字が書いてあるひょうたんを伏せておき,金を賭け,数字を言い当てられなかったら賭け金を取られ,それを「ひょうたんをかぶった」というそうだ。

元々「賭けをして大損をした」というたとえから来た言葉だったようだ。

もうひとつ,「ひょうたん」に関する慣用句がある。
「ひょうたんを引っ掻く」

바가지를 긁다

奥さんが旦那にがみがみ言うとか,愚痴をこぼすというのを「ひょうたんを引っ掻く」と表現する。
なぜ바가지를 긁다が女房の愚痴になるのか。

昔,コレラがはやったとき,病魔を追い払うため,ひょうたんをがりがり引っ掻いた。
女房の愚痴は,そのときに出る「聞きたくないいやな音」と同じだ,というのがこの語源だとか。

先生から聞いた単語や,辞書で見つけた慣用句などをひも解いていくと,このような発見があるからおもしろい。
まさに「ひょうたんから駒」というやつである。

굴러 들어온 호박

韓国語でいうならば「転がり込んだカボチャ」だ。「棚からぼた餅」という意味でも使われる。


古狸案先生の「役に立たないはずがない韓国語」から。(みなもとせいいち)

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