日々雑感

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奈ー良の大仏っつあん

2010年05月22日 | Weblog
奈ー良の大仏っつあん


クリーム色の横長の紙に、墨で縦書きにされた。4行詩がどうして私の手元にあったのか。
今もって分からない。
それはともかくとして、目に飛び込んできた奈良東大寺長老、清水公照師作の「奈ー良の大仏っつあんー、心象五景をひと目見たとき、これはいける、ものになる、と直感した。
案の定、いつもの調子ですらすらと出来上がった。詩の中にリズムがあり、テンポがある。

 猊下と尊称される天下の東大寺の大僧正という厳しい肩書とは裏腹に、なんとユーモラスな詩なんだろう。師の絵が、墨跡が、エッセイが引っ張りだこになる秘密がここにあるのだろう。まさに師そのものがそこに浮かび出ている。

おおらかさ。春風駘蕩ののびやかさ 、童心 なじみやすさ 、庶民性、それでいて博識で、威厳があり、人を引きつける。
「奈ー良の大仏っつあん」は 「奈良の大仏さん」ではなくて「 ナーラのだいぶっつあん」 である。

日本全国民から、特に関西人から敬愛を受けるこの大仏さんは 「だいぶっつあん」 で親しまれ。「」大仏さん」ではかたぐるしい。
ナーラとなると、童べ唄を連想し、子供のイメージが強く、浮かび上がるが、子供一色ではなくて、
「寂の影踏み肉(しし)盛り返す」という難句もあるところを見ると、やはり大人の童謡というべきだろう。