漁師じゃないんだから・・・

セオリーと言うヤツをすべて無視して釣りをするオヤジのブログです。          採算なんて度外視。遊びだからね。

2017.11.18 人生で一番の徒労 石川県能登半島穴水

2017-11-19 16:14:39 | 海釣り
 もうすぐカレイの季節が始まる。そして週末になれば投げ師たちは日本海を目指す。

皆、カレイの大物を求めて能登島にある有名ポイントへ集まるのですが、

ここの有名ポイントのほとんどが北風に弱いのです。

だから、真冬の北風を遮るか、または背中からの追い風になるような、

場所が七尾北湾の穴水あたりに見つかれば申し分ないのですが・・・。

能登島の対岸の穴水周辺なら水深もあるし、

能登半島自身が北風を遮ってくれる・・・

そんな都合の良い場所が本当に見つかるのだろうか?

とグーグル地図の航空写真を眺めていると・・・、

おっ、ここはどうだ?と気になる場所を発見。(←この段階では地名は出せません)

うまくゆけば、車横付け、風無し、水深ドン深、周囲に民家無し

・・・条件がとっても良いけど。


今週の水曜日に見つけたもんだから、木曜、金曜、ろくに仕事もせずに、

グーグルのストリートビュウやら、この場所のブログ釣行記事ばかり検索して

ひたすら情報収集に努めました。

 さてと、金曜日の夕方、事務的に仕事を定時に終えて、適当に晩御飯を済ませて

PM7:00に板橋の自宅を出発し、練馬料金所から関越道をひたすら北上。



途中から上信越道に乗り継いで、上越インターの釣りエサ屋フィッシャーさんに

到着したのがPM10:40。

24時間やってるエサ屋は貴重です。有り難いです。



アオイソメ3000円と冷凍海エビパック700円を仕入れて、再び北陸道へ。

いったん北陸道小杉インターで降りて、能越道高岡インターまでは下道で進み、

能越道で一気に七尾まで進んで、

さらに、そこから、のと里山海道に乗り継いで穴水インターまで進みました。


 さてと、穴水インターを降りてからは、車載カーナビとスマホのGPSに頼りながら

目的の地へ車を進めました。

歴史的に古い漁師町ですね。車も通れるかどうかの狭い路地に面して

塀で囲まれた立派な民家がぎっしりと並んでいました。

静かな暗闇の中で、あーでもない、こーでもない、迷いながら車を進めたり

転回できなくて脂汗かいてバックで引き返したり・・・

四苦八苦しながら、ようやくグーグル地図で見つけた場所へたどり着けましたが、

あら、まあー、村の外れの墓場の前で、これ以上奥へ進入できないように、

太いチェーンが張られておりました。

ここから奥は私有地なのか?勝手に入れないのか?

車を墓の前に乗り捨てて、徒歩で歩くことたったの20mで、そこは海岸なんですけど・・・。

くそーっ、暗闇の中でゴソゴソやるのも泥棒みたいで嫌だし・・・。

墓場なので薄気味悪いし・・・。

はははっー、片道なんと550kmも苦労して走ってきたのに、

チェーン1本で夢を砕かれましたか・・・笑。




しゃーない。ここは一度撤退します。

知らない漁村で事件を起こしちゃいけないし。

今度はオレの弟子に来させて探らせてみましょう。


一度も竿も出さないまま場所替えです。

次はどこへ移動しますか?


事前の情報で、穴水港のあすなろ広場という岸壁の情報を得ました。

車横付け、トイレ完備、なかなか良さそうな場所です。

土曜日AM3:30 まだ雨は降ってませんでしたか、誰もおりませんでした。

最初は風も無く、岸壁から正面に向かってフルキャストしておりましたが、

予想に反して意外と水深が無い。望み薄でした。












そのうち次第に強い北西風が吹いてきて、猛烈な豪雨が降ってきました。

向きを変えて、東南の河口側へ投げ直してみましたが、

水の流れが複雑で、カレイ、スズキ、キビレなどのアタリに期待しておりましたが、

期待に反して、フグ等のエサ取り、そしてさらにケムシが掛かってくるだけでした。



そして夜明けで明るくなってくると、

対岸にボラ待ちヤグラがあるのを知りました。

ボラだけはあちこちでぴょんぴょん飛び跳ねています。

そりゃ浅いわ。



ダメだこりゃ。ここはブッ込み釣りには向いてませんわ。


再度、場所替えを試みました。

穴水港からすぐの、内浦漁港や沖の崎神社周辺を探りましたが、釣り禁止、または

駐車場がありません。竿を4本出せそうな場所が見つかりません。





このあたりは金沢工業大学の水産学部の用地らしく、むやみに立ち入れませんでした。

この日、強風のためにヨット部の若い生徒さんが事故に遭われて亡くなられたことに

おくやみ申し上げます。



で、どうする?

思い切って穴水をあきらめて、能登島に移動しました。






風にも強く、カレイが釣れる場所と言えば、鴫島入り江しかないでしょう。、

2008年の10月下旬に私と弟子で、強風を避けて鴫島入り江へ逃げ込んで

釣りをしたところ、ここだけは無風で、快適で、

2人でイシガレイを8枚釣り上げた実績があります。

カレイさえ居れば釣れるはずです・・・が、

・・・

・・・

しかし、

・・・

・・・

なんだこれ?








電気柵やん。

なんで防波堤の通路まで電気柵なん?





おいおい、そこまでせんでもええやろ。

しかも駐車禁止とまで書いてある。

釣り人も閉め出す気か?

本当は動物よりも釣り人を対象にしてるやろ。

くっそー。

太公望、閨、南・・・どこも真向かいからの強風と豪雨のため、話にならず。



どうする?

能登島大橋側の島の南側へ移動しますか?

とりあえず移動してみますか。

能登島保育園から二穴町の周辺で、よく知らないまま、細い農道をすすんでゆくと

景色だけは抜群の場所にたどり着きました。


ここでPM2:00~PM8:00 まで6時間頑張ってみました。

とっても狭いですが、車を横付けできて、快適な場所です。

他の釣り人は入れません。

強風は背後からの追い風となって、飛距離が大幅に出ましたが、

どの方向、どこまで投げても水深がありません。

根掛かりも少なく、抜群に良い景色なのに反して、たいして水も流れず、

海底は変化の乏しい処でした。

















エサに海エビを付けて投げ込むと、フグにやられます。








エサにアオイソメを付けて投げ込むと、確実にウミケムシにやられます。



PM6:30 とっても退屈な頃に、この日の初めての、食べられそうな魚のカタチをした

20cmハゼが釣れました。





車のヘッドライトを照らしておけば、けっこう便利でした。



しかし、日が暮れてから、掛かってくるものと言えば、全部ケムシばかり。

PM8:00嫌気が差して、撤収しました。





本日の獲物 ↓↓

ハゼ 1

クサフグ 1

ヒトデ 1

ウミケムシ 数えられないぐらい多数。




この日、明確なアタリは一度も無し。

ホントつまらない釣りでした。

いくら時間とカネと労力を費やしても、ダメなときはダメなんです。






さてと、今日はノーマルタイヤしか履いてません。

チェーンも積んでません。

自宅へ帰るには、ずっと雨であって欲しい。

そのためには気温が下がる前に帰りたい。


天気予報では、この雨が夜半になると雪に変わるそうです。

今から片付けて、全力で北陸道へ乗れば、

PM10:00頃には上越ジャンクション?、

雪の多い妙高高原でもPM11:00ぐらいに通過すれば大丈夫か。

と、思って、急いで帰り支度をしましたが、

・・・

・・・


しかし、甘かった。

ガソリン補給のために北陸道の有磯海SAに立ち寄ったところで、

突然睡魔に襲われて、停車したまま1時間ほど眠ってしまいました。

その結果、上越ジャンクションを1時間以上も遅れてPM11:30通過。

このとき上越の気温は3℃で、豪雨で大雨でした。

「このまま大雨のままであってくれたら、なんとかOKだろう」と

思いましたが、・・・それが・・・そうなりませんでした。

・・・

・・・

ここから妙高高原まで直線一気の上り坂です。

妙高高原の標高は600mぐらいあるから、

気温は100m高度を上げると、0.6℃下がるし、標高600mだと気温-0.6℃か。

やべぇ、妙高の気温はたぶんマイナスやぞ。

間一髪、雪に変わる前に通過できるか?と考えながらも

上信越道に入りました。それしか選択肢は無いんです。

上越から妙高高原まで上り坂の直線一本道。

少し上った上越高田を通過したときは大雨で、フロントガラスをバチバチ叩いてました。

さらに少し上った新井を通過したときはまだ大雨。

しかし中郷を通過したときに、雨が雪に変わって、白い粒がフワフワと

フロントガラスを避け始めました。

「やべぇ、雪に変わったやん。積もるな、積もるなよ。路面は雨で濡れてるし、

なんとかこのまま積もらんでいて欲しい。」

・・・

・・・

が、

・・・

・・・


その後すぐに路面が白くなって、車線が分らなくなってきました。





さらに進んで妙高高原PA附近では、路面に雪が2cmほど積もってました。

こっ、怖いよう・・・いつか滑って、ぶつかって死ぬ・・・

が、

ノーマルタイヤでもまだ滑らずに、走ってました。

ノーマルタイヤが今年製造で、タイヤの溝が深いからでしょうか。

なるべく前を走る長距離トラックのタイヤ踏み跡に沿って進むようにしました。

が、

すぐに置いてゆかれました。

まっ白な登り道に孤独にも1台独り切りですが、

すぐに背後から長距離トラックやらダンプが近づいてきて、あおられました。






でもその後、妙高インターの手前で、積雪が5cmほどに増えていて、

すでにノーマルタイヤの限界を超えていました。

アクセルを踏むと空回りして、スリップしてるのが判りました。

後ろから大型ダンプにあおられるし、だけどアクセルを踏む勇気も無いし、

ハンドルを切って車線を変える勇気も有りません。


うーん、どうする? 妙高インターで出るか?このまま進むか?

このまま妙高インターを通過して、運良く進めたらひょっとして、

次の黒姫野尻インターまで行ったら雪が少ないのとちゃうやろか?

このまま行ける所まで行って、ダメなら高速道路上で停車しても、

明日の朝まで車の中に居たら果たしてどうやろか?

NEXCo高速パトロールが来て助けてくれるやろか?

いや、アカンわ。この寒さは絶対に死ぬで。

でも妙高インターを出ても何も無かったら最悪やで。

どうする?

・・・

・・・


私の判断は妙高インターで降りました。

妙高インターの料金ゲートをくぐると、国道18号線が高速道路に併走して

いましたが、暗くて周囲に店らしいものは何も有りませんでした。

通過する車がかなり少なくて、積雪は高速道路の倍ぐらいありました。

何処を見渡しても真っ暗で、ヘッドライトで照らされた視界だけが

真っ白な世界となって拡がりました。

もの凄い孤立感です。恐怖感でいっぱいです。

ここにじっとして居ても凍死するだけなので、

国道18号の長い下り坂をノロノロ運転で下ることにしました。

なんとか上越高田ぐらいまで降りてくると、

もう路面には雪がありませんでした。

ちょっとした高低差での気温の変化が、雨になるか、雪に変わるか。


・・・

・・・

今回は私の判断が甘かったです。

猛省。







上越まで国道18号で戻ってきたときに、道路情報の掲示板に、

中郷IC-妙高IC区間でチェーン規制が出されていました。


AM1:00 なんとか無事に上越まで引き返してきました。

もう上信越道は使えません。

関越道も湯沢IC-六日町IC区間でチェーン規制が出ているので通れません。

当然ながら新潟からの磐越道は、もっと気温が低いので、

これから雪に変わるはずでとっても怖いです。

・・・

・・・

・・・

ということは、

東京に戻るには名古屋経由になります。

いったん富山の小矢部ジャンクションまで戻り、

そこからうまく東海北陸道に乗れれば良いのですけど。

・・・

・・・

・・・


しかし、この日のオレは運が無いですねぇ。

上越から小矢部ジャンクションまで苦労して走っている間に、

東海北陸道も白川郷で積雪のため、チェーン規制が出されました。

・・・

・・・

・・・


あーあ、もう残っているルートは北陸道から米原経由で名神高速しかありません。

ということで、AM4:00ごろ 大雨の今庄を通過。

AM4:30ごろ 木之本 積雪無く無事通過。

AM5:00 米原ジャンクションを無事に通過。

AM6:30新東名高速、浜松SAでいっぷく。

AM8:45新東名高速、新清水インターを通過したとき、快晴の富士山に遭遇。

この景色を見たら、日本海側がまさか積雪で進めないなんて、考えられない事でしょう。






AM10:00 無事に板橋の自宅へ戻ってきました。

もう体力も精神力も限界を通り越して、ふらふらです。

途中、何回も夢を見ながらの運転でしたが・・・汗。




しっかしですねぇ、今回の釣行、本当によく走りました。



板橋の自宅を出てから、戻ってくるまで、合計1684kmですか。

人生初めての経験です。

オレの車もタフなヤツです。

練馬ナンバーを付けた新しいシエンタ君に感謝です。


ついてないときは、とことん、ついてませんな。