「手仕事の日本-柳宗悦のまなざし」が仙台市博物館で開かれていた。
柳は手仕事によって作られた生活用具の中に美を見い出し、「民藝」と名付けた。
蓑や雪靴・自在鉤等小さい頃、日常目にした各種道具が展示されていて懐かしい。
中でも芹沢銈介作の「日本民藝地図」は、誇張された日本地図に各地の民藝品を挿し絵で記した
全長13メートルの大屏風。
これを見ると各地の民藝品が良く判る。
地方では、沖縄・山形は多いのに宮城は少ない。
過去の日本の産業構造を反映しているとも考えられる。
民藝品のそばに説明書として、展示されている芹沢さんの小間絵(挿し絵)、(日本民藝館所蔵)がかわいい。
いつの間にか時の流れとともに消えてしまったものが少なくない中で、
「手仕事の国」と呼ばれた東北には自然の恵みに感謝し、
大切に受け継がれている技や知恵がいまも息づいていると感じた。
ところで、「藝」が「芸」になった訳を漢字学者阿辻哲次の遊遊漢字学(河北新報)で、
解り易く説明されている。