高校へ入学が決まり、携帯をどうするかという話で息子と相談。
月々の支払いは通話料などプラスすると悩みどころだ。
これまでもらえていた児童手当は中学生までで終わる。
そんなこんなで携帯代をどこから捻出するかということと、本当にそれが必要か。そしてその金額も妥当か。
などなど深刻な話をしていると息子は
「2ギガは少ないな。5ギガ以上はあった方が・・・」とか「動画は見られるのかなあ」とかそういうスペックが気になっていた。
そんな息子の態度をみてちょっと一呼吸して考えてみる。
この受験にさしあたってこの一年息子と戦ってきた。息子は学力を上げる努力。
私はそれをサポートする努力。
何度も葛藤を繰り返して、神頼みしながら栄養剤を飲みながらそれでも自分はまだ足りていないと悔しくなって・・・とぐるぐるしていた。
そして高校へ進学が決まり、一気に状況は急展開して準備に追われる。
息子へ言った。
「ありがたいの反対はなんだ。」
息子は「ありがたや?ごめんなさい?ありがた・・・・?わからない。なんだっけ。」
この答えは簡単には出てこないだろうと思っていた。
「ありがたいの反対は、『当たり前』だ。お前がありがたいと思っていないなら、携帯もいろんなことも当たり前と思っているということだ。お母さんは、今日という日が来ることをお前が2歳の頃から準備していた。貯蓄をしてお前が将来進む道にお金で諦めることがないように赤ちゃんだったお前の顔を見て決めた。そのためにお前は小さい頃から学童保育に預けられて1人で留守番をして、帰りの遅いお母さんを待って、遅くなったから今日はコンビニのお弁当だけどごめんというと、お母さん宿題したよと言って許してくれた。
そうやって稼いだお金だ。教科書のお金もこの分を稼ごうと思えば何日出勤した分だ?その間、お前は黙って学校へ行き、誰も待っていない家に帰り猫に餌をあげて、遅くなったお母さんに遅かったねと言うんだよ。そうやってすごしたお金だ。お母さんとお前の頑張った時間、寿命が姿を変えただけだ。それは当たり前か?」
全て察した息子は黙って私をみていた。
その日の夜、息子はせっせと漢字の書き取りをしていた。
息子の卒業記念のキャンプのあと、友達と出かけて夕方帰って来た。
すると息子は「お母さん。疲れて具合悪いでしょ。果物食べると元気になるんでしょ。苺、もらったから食べよう」と持って来た。
そしてまたこたつにすわって学校の課題をやっていた。
マッキがこうちゃんの保育園に迎えに行くと、こうちゃんだけがお残りさんで1人で積み木で遊んでる背中をみて泣きそうだっていってたね。
生きてくってすごいなあ。