ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

俺たちにいつかはない

2019-06-23 21:20:02 | 暮す
 俺たちにいつかはないと肝に銘じ

本とCD、雑誌類の断捨離に入ってる。いつか読もう、いつか聴こうと思ってるうちにご臨終なんてやだなと思い断捨離続行。CD手にしながら、いつこんなの買ったけと聴いてみれば、ああ、あのとき、真冬に聴いてた曲だとか、たまたま大好きな番組「日本の芸能」で樋口一葉の「たけくらべ」を日本舞踊に振り付け踊ってるのを観て、ほんと名作だなとしみじみ思い捨てがたくなる。

昨日何があったかも忘れる一方。認知症の始まり始まりと自分の老いを観察する。きれいさっぱりいろんなもの断捨離したら私はますます空っぽ。また一方で私の小さな器を空っぽにして、知らない飲み物を飲んでゆきたいという気もおきる。どうしよう。そうだ、毎日一冊、一曲づつ、ぱらぱら再読、再聴し選別してゆこう。そして自分にとって古典と思えるものだけ残そう。そして空いたスペースに新しい飲み物を注いでゆこう。

先日ボランテイアの慰労会があり、そこでメンバーの一人がお孫さんから誕生日に頂いたという詩を読んだ。忘却とはすばらしい贈り物と言う内容だった。そうかも。私も忘却がすすみ、今日しか生きてないになってきた。早朝、草取りしたり水撒きしながら今日は何しようとあれこれ考えて一日が始まり、適当ながら予定を終えて一日が終わる。だんだん今日だけ生きてるになってきた。俺たちにまだ明日はあるが、いつかは来ないと思う。

今が一年で最高の季節。空は青く白い雲がぽっかり浮かび、緑の木々が威勢よい。子供の頃の夏休み気分。ほうれん草もサラダ菜も食せるほどに成長した。

慰労会で飲んだグレープフルーツビールが美味しかった、と、突然あの味が浮かぶ。認知症とは切れぎれなフラッシュバック。時間と空間の正常な認識が崩壊してゆく。


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