冬の旅 道連れ射落とし さらい行く
昨夜、IAN BOSTRIGEイアンボストリッジのコンサートに行ってきた。シューベルトの「冬の旅」全曲を歌うはずだった。が、24曲中20曲で観客のほうに降り、挨拶もせずそのまま左手のドアを開け消え去った。ピアノ伴奏者JULIUS DRAKEが「具合が悪くこれ以上続けられません、このようなことは彼のキャリアで初めてのことです」と淡々と言葉少なに話して彼も消えた。もちろん予定されていたサイン会もお流れ。
ライフワークである冬の旅研究にのめりこみ、外界が消えたかのような不愛想なイアンボストリッジ、でも魅かれます。私にとって2回目のコンサート。6か月前に切符を買っており、イアン様の真ん前の席、彼が舞台の前に進み、はらわたから絞りだすように歌い出すと私との距離間2メートル位になり、その迫力を真に受け心臓がバクバクしました。イアン様、じっとしてないんですね。まるで冬の旅の詩人が乗り移ったかのように全身全霊で歌い彷徨う。時々、ピアノにもたれたり、うつ伏したり、はたまた舞台の右手のドアに消え、戻って来るや壁に頭を打ちつけたり、座って水を飲んだり、ちょっと頭が変になったのかしらと思うような熱演、と思いきや、実は具合が悪く、たぶんのたうち回るような苦痛をあれでもぎりぎりにセーブして歌っていたのかと今になって思います。
ホテルに戻ってイアンボストリッジ、モントリオール公演で検索したら、コンサート終了2時間後に、あの底意地の悪い音楽批評家が酷評していました。要約すれば「整形しすぎごてごてし自然さが無くなったような歌いぶり、彼の絶大なファンもいるが僕はやだね」と。この批評家、あんた「冬の旅」みたいな心境になったことってあるのかい?イアン様とおなじくらいシューベルト研究したのかい?と言いたくなりました。歴史学の博士号をもち大学で教えるのが夢だったが27才で歌の道を選んだイアン様はいまだに自分はテノール歌手としてアマチュアだと思っているとか。
24曲中で色々思い出のある「カラス」が聴けたのはうれしかったです。熱演にもかかわらず全体的に観客をぐいぐいひっぱてゆく牽引力がなく、両隣さんは何回か時計をみていました。私は彼の表情ばかりみてました。英国紳士かくありやみたいなブリテイッシュなたたずまいがありますね。
夫の出張と重なり、一人でバスと地下鉄を乗り継いでの一泊コンサート旅行でした。夫も老いて真夜中に運転させるのも申し訳ないし、贅沢できる余裕もないので、これからコンサート積み立て貯金から、めったに行かないコンサート回数をさらに減らし、その分ホテル代に回そうと思ってます。来週はアレクサンドルタロー公演ですが、イアン様のほうを選びました。こちらにして良かったです。このような経験めったにないです。イアン様、きっと舞台奥で倒れたと思います。
モントリオールは春めいて、小鳥のさえずりが聴こえ今年初めて木にとまってる小鳥をみつけました。
イアン様、お大事に、そしてまたケベックにいらして下さい。
以下の由緒ある1850年代のピアノの伴奏でした。
昨夜、IAN BOSTRIGEイアンボストリッジのコンサートに行ってきた。シューベルトの「冬の旅」全曲を歌うはずだった。が、24曲中20曲で観客のほうに降り、挨拶もせずそのまま左手のドアを開け消え去った。ピアノ伴奏者JULIUS DRAKEが「具合が悪くこれ以上続けられません、このようなことは彼のキャリアで初めてのことです」と淡々と言葉少なに話して彼も消えた。もちろん予定されていたサイン会もお流れ。
ライフワークである冬の旅研究にのめりこみ、外界が消えたかのような不愛想なイアンボストリッジ、でも魅かれます。私にとって2回目のコンサート。6か月前に切符を買っており、イアン様の真ん前の席、彼が舞台の前に進み、はらわたから絞りだすように歌い出すと私との距離間2メートル位になり、その迫力を真に受け心臓がバクバクしました。イアン様、じっとしてないんですね。まるで冬の旅の詩人が乗り移ったかのように全身全霊で歌い彷徨う。時々、ピアノにもたれたり、うつ伏したり、はたまた舞台の右手のドアに消え、戻って来るや壁に頭を打ちつけたり、座って水を飲んだり、ちょっと頭が変になったのかしらと思うような熱演、と思いきや、実は具合が悪く、たぶんのたうち回るような苦痛をあれでもぎりぎりにセーブして歌っていたのかと今になって思います。
ホテルに戻ってイアンボストリッジ、モントリオール公演で検索したら、コンサート終了2時間後に、あの底意地の悪い音楽批評家が酷評していました。要約すれば「整形しすぎごてごてし自然さが無くなったような歌いぶり、彼の絶大なファンもいるが僕はやだね」と。この批評家、あんた「冬の旅」みたいな心境になったことってあるのかい?イアン様とおなじくらいシューベルト研究したのかい?と言いたくなりました。歴史学の博士号をもち大学で教えるのが夢だったが27才で歌の道を選んだイアン様はいまだに自分はテノール歌手としてアマチュアだと思っているとか。
24曲中で色々思い出のある「カラス」が聴けたのはうれしかったです。熱演にもかかわらず全体的に観客をぐいぐいひっぱてゆく牽引力がなく、両隣さんは何回か時計をみていました。私は彼の表情ばかりみてました。英国紳士かくありやみたいなブリテイッシュなたたずまいがありますね。
夫の出張と重なり、一人でバスと地下鉄を乗り継いでの一泊コンサート旅行でした。夫も老いて真夜中に運転させるのも申し訳ないし、贅沢できる余裕もないので、これからコンサート積み立て貯金から、めったに行かないコンサート回数をさらに減らし、その分ホテル代に回そうと思ってます。来週はアレクサンドルタロー公演ですが、イアン様のほうを選びました。こちらにして良かったです。このような経験めったにないです。イアン様、きっと舞台奥で倒れたと思います。
モントリオールは春めいて、小鳥のさえずりが聴こえ今年初めて木にとまってる小鳥をみつけました。
イアン様、お大事に、そしてまたケベックにいらして下さい。
以下の由緒ある1850年代のピアノの伴奏でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます