ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

靡かねど

2018-10-04 19:54:03 | 暮す
 靡かねど物言わぬこそ恐ろしき

 羽生弦結が金メダルを取ったカナダでのオータムクラシック。行きたかったけど旅行積立貯金がすっからかんであきらめた。満足のゆく出来ではなかったけれど、羽生弦結、すごいですね。オリンピックから半年しかたってないのに、何がどうと言えないけど一回り成長してるのを感じた。男っ気が前にでてきたような。少年から青年へ、そして成人男子へと研ぎ澄まされてゆくような。23才で選手生命の終わりが近づいてるのを感じており、ほんにアスリートの花のいのちは短い。オーサーコーチも羽生をいかに幕引きさせるか考え始めているという。すでに羽生を超えるだろう才能ある若いアスリート達が登場している。でも羽生のような、華のある、なぜか惹きつけられる忘れられないアスリートにお目にかかれるのはいつのことだろう。

オータムクラシック開催中は、ケベックの州選挙が終盤に差し掛かった時で、選挙演説をみながら夫にこう漏らした。

- 政治は私に夢も希望も喜びも与えてくれないけれど、羽生弦結は私を幸福にしてくれるし、生きてるって楽しいなって思わせてくれる。

そういうと、意外な答えが返ってきました。

- 今回の選挙で気が付かないかい?いつもならいろんなアーチストが応援に駆け付けるけど、どこにもアーチストの姿がみられない。

- ほんとだ。支援コンサートも見当たらないし、いつものメンバーのアーチストたちの姿みえないね。どうしてなの?

- 怖いんだよ、政治にかかわって仕事の話がこなくなるのが。

ほんの一握りの人間だろうが、アーチストの演出や発言に血祭にあげんばかりに叩きのめす現象が起きている。今年になっても、ロベールルパージュという世界的演出家がやり玉にあげられ興行を中止した。助成金も打ち切られた。

大多数の人間はそう思ってなくても口を閉じてしまう。力のもとに靡かなくても、物を言わぬこと、みてみぬふりすることは恐ろしい結果を引き起こすかもしれないのに。誰だってわが身が可愛いし、生きてゆかなければならない。

さて、羽生弦結はオリンピックがピークだったのか、オータムクラシックの席が空いてました。いつかアイスショーでよいから是非実物の演技みたいです。彼のラッキーアイテム熊のプーさん買おうかな。羽生弦結は好き嫌いが分かれるようですが、私は天才というのがいるんだなということに目を瞠るんですよ。いったんリンクに上がると別人のようになる。天才とは神から愛された人という言葉を思い出しました。


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