アメリカと中国の政治的対立は日本の中国との経済交流に悪影響を与える

アメリカはシンチアンウイグル自治区に対する中国の政治はジェノサイド（民族を滅ぼす行動）と言って厳しく批判しています。大量殺戮が行われているかはわかりませんが、ウイグル族の文化が否定され、中国化が強制的に行われていることは事実と思います。反中国政治の人は逮捕され、収容所に入れられ、思想を変えることを強いられています。

中国共産党の思想が世界に通用するものかというと、中国でも共産党思想に共鳴する人はマイナーです。大半の人は、政治を批判して投獄されるより、許容された自由の中で生きた方がいいと思って反政府運動をやらないようにしているようです。

世界の民主主義国は中国の政治に批判的です。しかし中国との経済交流が普通になっているので、民主主義国も中国も経済交縮小は避けたいと微妙な外交を展開しています。中国の政治を厳しく批判しているアメリカも現時点では政治批判に注力しています。

中国の人々がどう動くか注目が必要です。中国の人々が反アメリカで湧きかえっている様子ではありません。中国の人々はアメリカにいる中国系の人々が差別されたり迫害されたりすることに反応するのではないでしょうか。そこでアメリカ政府は、アメリカの人々が国内にいる中国人に対する反感を強めることを警戒しています。

経済交流に悪影響を与えないようにしながら中国政治批判を続けることが可能かなかなか読めません。常識的には政治批判は経済縮小の原因になると思います。

アメリカは自分と関係が深い国にも中国に対する政治批判を強めるように求めています。今後、中国の政治に甘い日本の政治家・経営者はアメリカの批判にさらされるようになるでしょう。日本の政治家・経営者が中国の悪い政治にどう関わっているか暴露するような形で批判をしてくるでしょう。

菅義偉内閣はアメリカと中国の間で苦悩していますが、アメリカと同盟すると公言しているため、アメリカから受ける圧力がどんどん大きくなっており、中国政治批判を強めざるをえない情況に追い込まれている感じがします。

日本が中国の政治批判を行うことはいいが、主体性がなく、アメリカに追い詰められて批判するのはまずいと思います。ワクチン不足、食料不足、エネルギー不足でアメリカに対し日本は非常に弱い立場です。それだけにもっと真剣に自立の道を探るべきではないでしょうか。