【難読漢字】「私か」って読めますか?

正しく読めたらかっこいい!
「窃か」も同じ読み方です
突然ですが
「私か」って読めますか?
「窃か」や「密か」も同じ読み方をします
漢文で目にしたことがあるかもしれません
果たして正解は?
正解は「ひそか」でした。

密か・窃か・竊か・秘か・潜か・陰か・私か(読み)ひそか
精選版 日本国語大辞典の解説
ひそ‐か【密か・窃か・竊か・秘か・潜か・陰か・私か】
① 人に知られないようにするさま。
(イ) 人に見聞きされないようにするさま。こっそり。
※霊異記(810‐824)上「宴嘿(ヒソカニシテ)浄屋に居(す)ゑ〈興福寺本訓釈 宴嘿 上依爾反 下目反 二合比曾加爾之天〉」
※曾我物語(南北朝頃)一「又京都に帰り上りひそかに住す」
(ロ) 自分の心の中で、人知れず、思ったり、考えたりするさま。内々。
※石山寺本金剛般若経集験記平安初期点(850頃)「秘(ヒソカニ)心に自ら念ずらく」
(ハ) 仲間だけで、外にもれないように、小声で話したりするさま。
※霊異記(810‐824)中「優婆塞、睇(めをみ)せて
(ヒソカニ)喭(ささめ)きて曰はく〈国会図書館本訓釈
ヒソカニ〉」


② 公的な物事を個人のものとするさま。私するさま。自分のものにするさま。
※平家(13C前)四「平朝臣清盛公、法名浄海、ほしいままに国威をひそかにし」
③ 人の耳目にあまり触れないさま。
(イ) あまり知られていないさま。
※浮世草子・西鶴織留(1694)一「林勘兵衛といふ名は、ひそかにしてのたのし屋也」
(ロ) 人目につかないさま。
※歌舞伎・幼稚子敵討(1753)三「座敷は申付て置たが、ひそかな所がよいぞ」
[補注]漢文訓読系の文章の用語で、和文系の文章ではおもに「みそか」を用いた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
どれも、同じ意味で違いはありません。漢字一文字ずつ見てみると、
「密」「秘」…「秘密」など善悪問わず心に隠しておくニュアンスが強いです。
「窃」…「窃盗」など悪いことを隠すニュアンスが強いです。
「私」…文字通り、自分自身のプライベートな部分を表すニュアンスが強いです。対義語が公ということを考えると、隠しておきたい意味も納得です。
使い分けの場合は、どんな内容をひそかにしたいのか考えながら使うといいかもしれません。