一夜花の時計草


詳しくは下記のスナップをご覧下さい
突然ですが
「割愛」という漢字、読めますか?
省略することを別の言い方で表すと…?
気になる正解は?
正解は「かつあい」でした!
わかりましたか?
「お時間の関係で、説明は割愛させていただきます」のように使われる「割愛(かつあい)」。
「不必要なものを取り除くこと」の意味で使われていると思っている人が多いようですが、実は、「必要性を感じているが、範囲外にする=惜しみながら省く」という意味で使われます。
文化庁の「連載 「言葉のQ&A」「割愛する」ときの気持ち」にも
問1 「割愛する」とは本来どのような意味なのでしょうか。
答 惜しいと思うものを手放すという意味です。
(引用:文化庁「連載 「言葉のQ&A」「割愛する」ときの気持ち」より)
とあります。
元々「割愛」の「割る」は「決まった範囲の外に出る」、「愛」は「ある物事を好み、必要に・大切に思う気持ち」という意味が由来となっており、この2つの意味が合わさった「割愛」は、「必要性を感じているが、範囲外にする=惜しみながら省く」という意味なのです。
「割愛」の語源には諸説ありますが、最も有力なのが仏教用語説で、現代でもこれを採用して載せている辞書が多数存在します。出家の際に、故郷や家族への愛を断ち切ったことを「割愛」と言い、そこから「愛着のある対象を手放す」という意味になった…というもの。鎌倉時代の仏教法話集『沙石集』にも「割愛出家」という表現が登場しています。
「愛を割(さ)く」…というほどに、手放した対象は大切なモノであった、という語源を知ると、単なる「省略」とは使うシーンが異なる、奥深い言葉なのだ、と意識できますね。
「割愛」と「省略」をきっちりと使い分けられると、プレゼンテーションや大切な方との会話が、より魅力的になるはずです。