阿倍野の名店居酒屋「明治屋」が街の開発で閉店したと聞いた。
大好きな呑み屋さんで、
大阪に行けばできるだけ寄るようにしていた。
たぶん、他の場所で再開するんだろうけど、
元の店の風情をもう望むことはできないだろう。
大阪の天王寺地区に初めて行ったときは衝撃的だった。
もう、かれこれ15年ぐらい前だったと思うが。
地下鉄の「動物園前」駅で降りて初めて行った
じゃんじゃん横丁から新世界の雰囲気。
今ほど観光化されていなかった当時は、
そこはパラレル・ワールド。
「日本」と言うより「アジア」
「おっちゃん」という日本人とは違う人種を発見できた時代だ。
駅の反対側、
太子のアーケード街は新世界よりディープな界隈。
そこは山王(西成)のドヤ街につながる道。
そしてさらに進むと「飛田新地」
あぁ、、、、タイムスリップ。
現代じゃない、日本じゃない。。。。
で、
阿倍野駅までつながる「オケラ通り」は立ち呑み屋のパラダイス。
そして、ようやくまともな世界に戻って、
ホッと席を落ち着けるのが、いつも「明治屋」だった。
癒される昔ながらの下町の居酒屋さん。
「明治屋」だけではなく、
阿倍野の再開発で、あれもこれも、、、、
猥雑なものは殆ど無くなってしまったようだ。
なんだか寂しいなぁ。
便利になるって、
開発されるって、
どんなことなんだろう。
風情のある昔ながらの下町に、
展望台の入場料3,000円も取る
タワーを建ててしまうことなんだろうか。
あんなドデカイ「バベルの塔」のおかげで、
下町風情がの景色がまったく変わってしまったことに、
住んでる人も含めて気が付かないのだろうか。
街は住むところなんだよ。