昔、パトリス・ジュリアンと一緒に仕事をした時に、
彼が言ったことが印象に残っている。
「食べる人のことを思いやらずに作られた料理は餌である!
食に携わっている人、お店、会社はお客に餌を食べさせてはいけません」
店は金を儲けるだけの組織の一端であってはいけないし、
常に客本位に考えていないと事故はおきるし、客は離れていく。
料理は、
けして高価な食材を使わなくても、
工夫して手間ヒマをかければ、
美味しいものを作ることができる。
つまり、
作る側が食べる側のことをどれだけ考えているか。
料理を食べさせる相手に対する愛情なのだ。
愛する家族や恋人、友人に
手間ヒマかけて美味しいものを食べてもらいたい、
という「優しさ」や「思いやり」が原点。
大切なのだ。
いつも特別なことをしなさい!
というわけではない。
ただ店を構えて、
人に食事を提供してる以上、
お客に対しては愛情を持って接してもらいたい。
企業や組織の論理だけじゃ困る。
政治家やお役人も同じだよ。
あんたたち、
みんなをナメちゃいけないよ。