光の「カナタニ」いくぞ
日本の宇宙産業の衛星ロケット等の投資は、アメリカの1/10程度で欧州の1/2程度あります。市場規模は約10兆円以上。1996年からの平均成長率は15%/年といわれており、日本の開発が遅れている現状です。
世界市場は、近年大きく拡大しており、日本が飛躍するためには、技術開発が急務です。そのためにも、ロケット開発費は、3~4年先の未来産業の基礎となり、中長期計画としての設備開発費の投資が不可欠です。
宇宙ロケット産業の別の側面が隠されており、ロケット産業の技術力は軍事ミサイルと直結しており、国防強化から、中国と北朝鮮の核ミサイルへの抑止力になります。その意味でも宇宙産業の重要性が計り知れます。国家を守るための宇宙産業の衛星ロケット等への国家の投資の重要性を理解頂けるとと思います。
H2A ロケットの後継機「H3」開発へ 予算配分は不十分
2013.05.18(Liverty Web)
H3ロケットの打ち上げ費用は約50億円で、H2Aロケットのおよそ半額だ。大型の衛星の打ち上げにも対応する。将来の有人宇宙飛行も見据えての開発であり、同部会長の山川宏・京都大学教授は13日、H3ロケットについて「中長期的な観点から直ちに開発に着手すべき」との考えを示していた(14日付日刊工業新聞)。
しかし、依然として予算の見通しは不透明である。同部会後の記者会見でも、総開発費用約1900億円は国が負担するとしているが、どの官庁の予算になるかは明言されなかった。2014年度に計上される予算は数億から数十億にとどまるとの見方もある(同)。
もし、数億円レベルの予算しか計上しないなら、有人宇宙飛行が実現するのは数十年後のことになりかねない。宇宙開発のフロンティアを拓くためには、「国家プロジェクト」のレベルで力を入れることが必要だろう。
政府は農業の減反政策に毎年約2000億円を費やしていることを考えると、予算配分のバランスを欠いていると言わざるをえない。また、日本の宇宙開発予算は年に約3000億円だが、アメリカはその10倍以上である。
これまで日本の科学者・技術者たちは、限られた予算の中で宇宙開発を進め、小惑星探査機「はやぶさ」などでも成功をおさめてきた。これだけの技術力があれば、十分な予算があれば、それだけ早くに有人宇宙飛行を実現することもできるだろう。どの分野への投資が将来の国富につながるか、再検討が必要だ。(晴)