次は「日本が再び偉大な国」になる番だ - Interview スティーブン・ムーア氏
2019.12.20(liverty web)
2020年2月号記事
国際政治局
『トランポノミクス』日本語版発刊記念インタビュー
次は「日本が再び偉大な国」になる番だ
トランプ大統領の経済ブレーンに、2020年の米大統領選挙のほか、
日本人へのメッセージを聞いた。
(取材・編集 国際政治局 藤井幹久)
ヘリテージ財団特別客員フェロー
スティーブン・ムーア
(Stephen Moore) 1960年生まれ。イリノイ大学を卒業後、ジョージ・メイソン大学で修士号を取得。元ウォール・ストリート・ジャーナル紙編集委員。2016年の大統領選でトランプ陣営の上級経済顧問。共著に『増税が国を滅ぼす』(日経BP社)。
アメリカの好景気を実現したトランプ政権の経済政策の誕生秘話を綴った『トランポノミクス』日本語版が、このほど発刊された。
著者は、2016年の大統領選当時から、トランプ大統領の経済ブレーンを務めたヘリテージ財団特別客員フェローのスティーブン・ムーア氏と、「サプライサイド経済学の父」として有名なアーサー・ラッファー氏。
大規模減税、大胆な規制緩和、エネルギーの国産化、貿易政策などの背景にあるトランプ氏の本音が分かる一書だ。
◆ ◆ ◆
──2020年11月に、大統領選挙があります。
ムーア氏(以下、ム): アメリカにとって、重要な選挙になるでしょう。
トランプの政策はとても成功していますが、民主党はすべての政策をひっくり返そうとしています。企業に規制を課し、グリーンエネルギーを押し付け、税金を50、60、70%にまで上げようとしています。そんなことをしたら、今のアメリカの経済成長は損われてしまいます。
民主党の問題点は、多くの大統領候補が強硬な左翼主義者であることです。バーニー・サンダースやエリザベス・ウォーレンを見てください。彼らは"不法移民"にも自由を与えるべきだと主張しています。しかし、そのようなことをすれば、この国は破産してしまいます。
自由な体制の国が発展する
日本が採るべき経済政策がココに!
『トランポノミクス』
スティーブン・ムーア
アーサー・B・ラッファー 共著
藤井幹久 訳
幸福の科学出版
ム: 20世紀の世界では、マルクス主義、共産主義、中央統制型経済などが失敗に終わりました。ここから学べるのは、第二次大戦後の日本やドイツがロケットのごとく経済発展したように、「自由な体制を持つ国が発展する」という原則です。
かつては豊かだった国が、自国の経済を破壊している現状を変えなければいけません。そのためには、トランプがアメリカで行っているような、減税、規制緩和、社会保障改革、エネルギー改革などの政策が必要です。
──トランプ大統領の1期目の成果は着実に出ています。
ム: 経済面では、トランプ当選以降でニューヨークダウ平均は50%も上昇しました(史上最高値の2万8千ドルを突破)。失業率は約50年ぶりの低水準を記録しています。
また、エネルギー自給を実現するために、石油、石炭、天然ガス、ウランなどの国産の天然資源を大いに活用する改革を実行しています。
天然資源を技術力などの知的な資源と組み合わせれば、アメリカは世界のエネルギー覇権国であり続けるでしょう(アメリカは2020年には石油純輸出国になる見通し)。
経済成長で問題を解決する
──日本語版『トランポノミクス』の読者に伝えたいことは?
ム: 多くの方々に読まれることを期待しています。アメリカの成功体験だけでなく、「経済を復活させる方法」が書かれているので、日本にとっても、他国にとっても参考になるはずです。
トランポノミクスは「成長の限界」という思想は受け入れません。成長は善です。経済成長と技術革新によって、さまざまな問題を解決できるからです。
日本でも、国家債務は大きな問題です。しかし、経済が成長すれば、税収は増え、債務も返済できます。これがトランプ流の考え方です。
日本でもアメリカと同じ政策が実行できるはずです。トランプはアメリカを「再び偉大な国」にしました。次は「日本が再び偉大な国」になる番です。
トランプ大統領が絶賛ツイート
これまでの私の考え方を、
しっかりと描いてくれている。
とても面白くて、ものすごい本が─
絶賛発売中だ! (トランプ大統領 公式ツイッターより)