この芝居を見てきた。
『画狂人北斎』である。北斎は90歳まで生きた。72歳を過ぎてから「富嶽三十六景」を3年かけて完成させた。そして「100歳過ぎても足りねえ」と豪語する人であった言う。北斎は生涯に幾度も自分の名前を変えたことでも知られる。「画狂老人」と自らを号したこともあった。自分の画業を「狂人の為せる技」と言う意識は一体どんなものだったのか。
この芝居の演出は宮本亜門氏。現代と江戸時代を自由に行き来する斬新な演出とスピーディな運びで楽しめた芝居であった。
北斎の生き様は凡人にはとても真似できるものではない。北斎の死んだ年齢には私はまだ10数年の時間があるのだが、せめて頭が働くうちは、「画狂人」ならぬ「勉狂人」でいたいと、この芝居を見終わって思った次第である。
北斎の生き様は凡人にはとても真似できるものではない。北斎の死んだ年齢には私はまだ10数年の時間があるのだが、せめて頭が働くうちは、「画狂人」ならぬ「勉狂人」でいたいと、この芝居を見終わって思った次第である。
ところで余談であるが、北斎の娘の「お栄」は北斎の身の回りの世話をしながら、彼女もまた絵描だった。号を「葛飾応為」と言ったが、この号は北斎が娘を呼ぶときに、「おーい」と読んだからそれを「応為」としたとのことをこの芝居で初めて知った。演出家のちょっとした遊びも見られたのであった。
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