ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

暇なのでこんな事、考えてみた(バイクとクルマの操作の違い)

2014年01月12日 20時40分24秒 | ひまつぶし
昨日は孫と一緒に近場のスキー場に出かけて見ました。
雪国では冬場はスキーをするぐらいしか屋外活動は出来ません。バイクはもちろん乗れませんし、畑は雪に埋もれています。夜空は春まで天体観測に適さない状態が続きます。暇だけはふんだんにあります。

そんな訳で暇にまかせて「バイクと4輪車の操作の違い」なんて事を考えてみました。
自動車もバイクも原動機の動力を車輪に伝えて陸上を走る乗り物であるという点では共通です。
ですが、その操作系に違っているところがいくつかあります。

一つにはバイクと4輪車の「曲がり方」にあります。クルマが曲がるためには前輪の向きを曲がりたい方向に向けることにより車体の軌跡は円弧を描いて進行します。バイクも前輪を進行方向に向けるとその方向に進むのは同じですが、バイクにはクルマにはない動きがあります。それは進行する方向にバイクの車体を傾斜して走行するという独特の特性があります。
これはクルマにはない二輪車特有の動きです。自動車は旋回する方向とは逆の向きに車体が傾きながら旋回します。
それに対して、バイクは旋回するときには必ず旋回の中心点の方向に車体が傾きます。

表題の画像は前輪が2輪備わっているスクーターが旋回する様子です。かなり傾斜しているのがわかると思います。車体が内側に傾くことにより外向きに働く遠心力を打ち消し、車体が外側に飛び出そうとするのを防いでいます。
バイクは傾けないと曲がることが出来ない乗り物なのです。
このことをもってして、バイクは不安定で危険な乗り物であるという印象を多くの人はもっているかも知れません。
ですが私たち人間も走りながら曲がるときには、無意識に体を旋回する方向に傾けていることは運動会でトラックを走るときには経験している事なのです。遠心力に打ち勝って旋回するためには傾くことがが必要なのです。
言葉を変えて言えば、曲がるときに旋回の中心方向に傾くことは自然なことなのです。

次に、クルマとバイクの操作系の違いに付いて考えて見ましょう。
クルマもバイクも2本の手と2本の足を使い分けて操作するのは同じです。
クルマを操作する場合、右足はアクセルペダルとブレーキペダル、左足はクラッチペダルを操作します。(今時のクルマのほとんどはオートマチックですので左足は使わないのが普通?)
そして両方の手はハンドルと変速装置とそのほかの機器の操作に使用していますね。

これに対して、バイクの操作系はどうなっているのでしょうか。以下は一般的なバイクの場合を想定します。
右手はアクセルグリップと前輪ブレーキのレバー、左手はクラッチレバーを操作します。
右足は後輪ブレーキのペダルを踏み込むのに使われます。そして左足は変速装置のペダルを操作します。
バイクを始めて乗る人は両手、両足の操作の連携的な動作にまず、とまどいます。
4本の手足を上手に連携させなければバイクを発進させることすら難しいのです。

さて、バイクを動かす上で、クルマと大きく違っているのはアクセルとブレーキの操作です。
クルマのアクセル操作は右の足で行い、バイクのアクセル操作は右の手で行います。
バイクの時の右足はブレーキペダルのみを操作します。これに対して、クルマでの右足の操作はアクセルとブレーキのペダルを「踏み込む」のに使用します。一本の足が二つの相反する動作を受け持っているのです。「止める」操作と「進める」操作を一つの足で行っているのです。しかも両方の動作は共に「踏み込む」という共通の動きをします。これは「合理的」、「安全」なやり方でしょうか。

近年、車でのオートマチック変速機が一般的になったのにつれて、ブレーキペダルと、アクセルペダルの「踏み間違い」に拠る事故が後をたちませんね。ギヤが前進に入っているのかまた、後進に入っているのかを確認しないまま、コンビニなどの店舗に突入したり、駐車場の柵を乗り越えて転落する事故もありましたね。
これらの事故の多くはペダルの「踏み間違い」とされています。
右足の一本でアクセルとブレーキを操作しますが、しかもアクセルとブレーキのペダルは両隣に位置してます。
ですから、「踏み間違い」は常に隣り合わせにあることになります。
ブレーキを掛けようとしたときにはアクセルペダルから足を離す必要がありますので、一つの足で両方のペダルを同時に操作することはないと言う点では「合理的」な仕組みだと思われがちです。

ですが人の認識における「錯覚」が避けられない以上、二つのペダルの操作を一つの足で「踏み込み」と言う同じ動作で行うには大きな欠陥が潜んでいるように思われてなりません。

「足がすくむ」と言う現象があります。人はパニックになったときには多分、足を踏ん張ったりして自然に足に力が入るものなのではないでしょうか。

次に話は変りまして、バイクのブレーキの操作に付いて考えて見ましょう。
バイクに乗ってる人がブレーキを掛けようとした時、次のように操作をします。
アクセルグリップを握っている右手の握力を弱めるとアクセルグリップはスロットルが戻る方向にスプリングの働きにより自然に戻ります。(強制的に戻り方向に回すときもあります) そのときに右手の前輪ブレーキレバーを握る動作と右足の後輪ブレーキのペダルを踏み込む動作を同時に行います。(情況によっては前後輪の片方だけブレーキを利かせる事もあるが)

ここまで、この記事を読んでいる読者にはもうお気づきですね。
バイクのブレーキやアクセルの操作においては、ペダルの「踏み間違い」やレバーの「握り間違い」は構造上、起き得ないのです。
スピードの出しすぎによる「オーバーラン」や対向車線へのはみ出しはどんな乗り物でもありえますが、ペダルの「踏み間違い」などというばかばかしい原因による事故は少なくともバイクにはありません。
よく世間では「バイクはもう卒業して、クルマにしたよ」などといっている若者の声を耳にします。
2輪より4輪が上等な乗り物と思っているお方がおられるとしたら、それは大きな間違いですよと声を大にして言いたい。
2輪のバイクの方が曲がり方を考えても自然法則に合っていますし、ブレーキの操作系でも優れた方式なのではないでしょうか。
最近は前方の異常接近を感知しドライバーに注意を促したり、自動的にブレーキの操作をしてくれる機能を持たせたクルマも売られていますが、それはあくまで補助的なものだと思います。
ペダルの「踏み間違い」が避けられない構造を持っているクルマというものは、バイク乗りの私に言わせればけ欠陥乗り物なのです。

さあ、それではそのクルマがもつ欠陥はどのようにすれば克服できるのでしょうか。
一つの方法として、クルマのハンドルやアクセル、ブレーキの操作をバイクと同じようには出来ないのでしょうか?
そうです。バイクと同じように、アクセルはペダルではなく、グリップをひねる方式にし、ハンドルはバーハンドルにするのです。バーハンドルでは操舵力に問題がありそうですが、今のクルマのステアリング機構はパワーアシストなのですから出来ないわけはありません。
ステアリングはホイールの方が操舵しやすいとか、アクセルはペダルの方が長時間運転でも手首が疲れないなどの長所をクルマにはそなっわていますが、楽チン運転のクルマには「踏み間違い」などという極めて初歩的な欠陥も備わっています。
それに対して、両手、両足を駆使して乗らなければならないバイクの遅れた操作系の方が安全なのは皮肉ですね。

話は変りまして画像の説明を少ししましょう。
表題の乗り物はは多分ヨーロッパの某メーカ製の3輪スクーターです。これの大きな特徴は前輪が2輪になっており、しかも車体全体が傾いて走行できる点にあります。
今までにも3輪のバイクはかなりの車種がありますが、コーナリングをするときに車体を傾けて旋回できるものはほとんどありませんでした。サイドカーというものはバイクの創生期よりありましたが極めて曲がりにくく、軽快な乗りものとは決して言えなかったと思います。
その点、この3輪スクーターのコーナリングは見事ですね。一般のバイクと同等、いやそれ以上の性能に見受けられます。ですが外車なので価格が安くはない。次の画像を見てください。
    
これは日本のヤマハが今年の夏頃に販売を予定している3輪スクーターです。
価格も40万ぐらいと発表されています。
今、私が持っている数台のバイクを売り払いそれを元手にすれば手が届くかな。

海外には次のような乗り物もあるようです。

前が2輪で後ろが1輪の3輪車です。車体が傾いて走行しています。ステアリングなどの機構がどうなっているのか興味が湧いてきます。ドアと屋根も備わっていますので、3輪バイクとは呼べませんが、いいですねー。


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