ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

「ダリ」って、だれ?(その2)

2016年12月16日 13時57分41秒 | 美術 アート
先日の「ダリ」についての続きです。
今回はダリの映画についてのお話です。

「アンダルシアの犬」と「デステイ―ノ」と言う映画が会場で上映されていました。

まずは「アンダルシアの犬」を見ました。これこそシュルレアリスムだと言って良い作品です。
ルイス・ブニュエルという映画監督とダリとの共同製作の映像作品です。
人の眼球を剃刀で切り裂くという衝撃的な映像から始まるのです。
観客はまず、これに度肝を抜かされます。
人がものを見るとき、眼からの信号を脳で再構成するわけですが、これから始まるこの映画は普通にものを見る眼を一度壊してしまい、別の眼で見なきゃダメなんだよ、と言っている気がしたのです。

ストーリーの展開は男女の関係の推移を追っていくもののようですが、ストーリーなどは実はどうでも良いので、各所にコラージュ風に脈絡のない映像が配置されていて、映像詩と言ってよいものです。
映画のプロット間には何の因果関係はありません。
原因があってその結果が発生するという私たちの日常の感覚をまずは捨てなければこの映画は見れません。
かなり気持ちの悪い映像作品です。
-----各場面を観てもそれの意味を理解する必要はない。映し出される映像のイメージを印象に残せばそれでいいのです。----と言うのが「シュルレアリスム映画」の正しい観方なのでしょうが、わたくしは、頭が混乱してきます。

何はともあれ、実際の映像を見ていただくのが一番です。

ユーチューブに映像がありました。



次に見たのは「デステイ―ノ」と言う作品です。
この映画はダリのアメリカに亡命時に、ウォルトディズニーとの共同で企画された映画だそうです。1946年に作りかけたのですが、その後ウォルトディズニー側の事情もあってかお蔵入りになっていたのだそうです。
そして、2003年になりようやく完成の陽の目を見たのです。

こちらの映画はやはりディズニーが作ったダリの映画という感じがします。
次のものです。

こちらの映画は「アンダルシアの犬」よりは、何となくわかるような気がします。
表題の画像はこの映画に登場する少女です。

これ等の二つの映画を観てきたのですが、ダリの真骨頂はやはり「アンダルシアの犬」でしょうね。
シュルエアリスムとは何なのか?と言われれば「アンダルシアの犬」を見てみよ。と言うことです。

きょうはダリに関する映画のお話でした(それにしても、オジサンの頭では「シュール」にはついてけない!!)


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