コロナショックの後にはどんな状況が待っているのでしょうか。
風邪をひいた人が、その風邪で数日寝込んだとしても治れば元通りの生活が出来ます。元のように学校への通学や会社への通勤が出来るのです。
しかし、インバウンド需要を当て込んだ業種では、旅館の廃業や免税店の休店に追い込まれました。また、この度の外出自粛は外食産業や夜の飲食店、ライブハウスなどには死活問題となっています。一二か月ぐらいの休業をしても、従業員への6割程度の給与の支給や家賃を支払えるなどの体力のある事業主は、この危機を乗り越えることが出来るかも知れません。しかし、この休業が長引くとしたら、どうなるでしょうか。
この間の休みでの売り上げ減少を埋め合わせできるほどのお客の戻りはコロナショック以後に期待できるでしょうか。どんなに楽観的に予想しても、休業前の水準まで回復するのが関の山です。なぜなら、休んでいるからと言っても、来店者が使えるお金は増加していないからです。
ですから、休業期間の長さに比例して、年間の営業益は減少するのです。今仮に、年間の営業益が例年より2~3割も減少すると仮定し、固定経費が例年と変わらずに掛かるとすれば、その事業の継続は厳しい局面に置かれていると言わざるを得ません。一般の業種の営業益は利益率の良い業種でも3割程度ぐらいです。ですから、年間の営業益の3割が失われると仮定すれば、休業期間と同じ期間の営業益がその後に6割増えないとプラスマイナス・ゼロにはならないのです。
わかりやすく言い換えると、1年間休業したとします。その間の営業益が全くなかったとしましょう。元の水準になるためにはその後の1年間に2倍の営業益が無ければならない事になります。これはとても難しい事です。失われた減少を上回るまでに回復するまでには少なくても数年はかかるでしょう。
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