京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

元離宮 二条城の桜苑

2021年03月31日 22時16分00秒 | 日記
 3月30日、桜巡りの最初は二条城からです。





地下鉄東西線二条城前駅で下車します。
東南隅櫓からの光景がお気に入りで、これから徳川の城に入る事に気持ちがたかぶります?









先ずは桜が多く植っている"清流園"エリアへ。

こちらは昭和に出来た庭園で、江戸時代に活躍した豪商角倉了以の邸宅にあった庭石を転用して作られた庭園です。


門に使われている石柱は秀吉時代の五条大橋の橋脚だった石材です。





今年2月に昼食を頂いた"香雲亭"が見えます。
さらに西側には前田珈琲さんが出店されていて床几に腰掛けゆったりと珈琲やスィーツを頂く事が出来ます。
オススメの茶処です。





中には太閤秀吉が"醍醐の花見"をした枝垂れ桜のクローンの桜も2本植っています。
醍醐寺さんと住友林業さんとのコラボでしすね。





本丸櫓門を右手に見ながら二ノ丸庭園へ。
通常の拝観とは逆のコースを巡ります。





黒書院前の桜です。ちょうど見頃ではないでしょうか?





「大政奉還」が行われた大広間の前です。
王者の庭園には当時では珍しい南国の植物"蘇鉄"があり冬には防寒対策で"菰"が巻かれています。
菰巻の技術も伝統の技で庭師さんの間で代々受け継がれている技術です。







少し進むと「御所御車返し」の桜が満開の花を咲かせています。

京都御苑東側の「御車返し」と同じ品種でしょうか?
御苑の「御車返し」の桜は後水尾天皇があまりの美しさに御車を引き返させたと言われる桜です。





御殿の入口「車寄」まで帰って来ました。
ちょうど、「華道京展」が開かれていました。









重要文化財の唐門です。
徳川三代将軍家光が後水尾天皇の行幸に合わせ造られた唐門で天皇も鳳輦(ほうれん)に乗られ通られた事でしょう。

近年、修復され彫刻や彩色が当時の姿によみがえりました。

次に、二条城の南側にある神泉苑へと向かいます。














"おりん"づくりの工房見学(南條工房)

2021年03月31日 07時07分00秒 | 日記
 3月27日は、JR東海「そうだ 京都、行こう。」のオリジナルイベント「"おりん"づくりの工房見学」に参加しました。







仏壇には必ず備わる"おりん"ですが、その製造工程は全く知らず、今まで金属の塊を旋盤で削って作ると思っていました。

今回、"おりん"などの音を出す金属製の神仏具を専門に製造されている創業約190年の南條工房さんの工房を見学させて頂きました。

型焼き
写真の様に薪を燃料とした窯で鋳型に火を加え温度を上げる工程です。






鋳込み
銅と錫(すず)を佐波理(青銅)の割合で溶かし合金を作る工程です。
窯で焼かれた鋳型を冷まし、鋳型の温度と佐波理の溶け具合を見て鋳型に佐波理を流し込む工程です。
鋳型の温度は以前は職人さんの長年の勘で行われていたようですが、最近は温度計を使われより均一な商品が出来る様になったそうです。



焼きなまし
鋳型が冷えて固まったら鋳型から鋳物を取り出します。
鋳物を再び高温で焼き、水の中に入れ急冷する事で金属が柔らかくなります。
この急冷の工程が無ければ硬くて研磨が出来ないそうです。





 



切削加工
旋盤で荒削りをし、その後、轆轤(ろくろ)で仕上げ削りをし一定の形にする工程です。

以上が見学させて頂いた工程ですが、前後にも工程があり、型作りから仕上げの工程まで約2ヵ月程の時間を要します。

驚くことに基本的な製造工程は弥生時代に多く製作された銅鐸の工程と変わらないそうです。




1839年創業の南條工房さんですが、最近は"Lin Ne"と言う新たなブランドを立ち上げられ現代の生活様式にマッチする製品も作られています。

僕が時折訪れる無鄰菴でも今年2月1日の山縣有朋の命日"山茶忌"で南條工房さんの"おりん"を使った演奏会が行われました。
(YouTubeで見れます。)

京都の伝統工芸の素晴らしさを垣間見たひと時でした。