京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

京料理 六盛の懐石料理

2021年03月18日 07時56分00秒 | 日記
 この日はメルパルク京都の人気企画"京の女将さんシリーズ第16弾"で岡崎にある京料理六盛さんにお邪魔しました。





細見美術館前には早咲きの河津桜が見頃を迎えています。

京料理六盛は明治32年の創業で六盛名代「手をけ弁当」で名高い名店です。








席に着くと"桜のお茶"が出され、これから供される料理に期待感が湧いてきます。

会場は2階の大広間です。普段は、ふすま仕切りで3室に仕切られています。





先ずは、この企画恒例の女将さんのお話が約30分ありました。
①六盛の歴史について
②名代「手をけ弁当」誕生秘話
③女将さん業について
④コロナ禍での休業の頃のお話

印象的なだったのは二代目主人が散策中に桶屋さんの前を通りがかり、湯豆腐用の手をけを見て"これや!"と思われ、料理用の器として作ってくれるよう依頼されたそうです。

湯豆腐用の手をけは深さがあり、料理を盛るのに都合の良いように低く改良してもらったそうです。
それもご縁だったか?人間国宝の中川清司さんのお店でした。

円形の器に料理を見栄え良く盛るのは非常に難しい事だったそうです。
当時では珍しくテレビコマーシャルを打ったり、京阪電車に広告を出すなどし、たちまち人気商品になったそうです。

そんな祖父やご両親の姿を見ながら女将さんは家業を手伝ってこられ、いつしか自然に女将業が天職に思え現在に至っているとお話されていました。



この日のお品書きです。




前菜は京料理にふさわしい前菜です。
新物のほたるいかで春を感じます。
器も春が旬の蛤の陶器です。







吸い物はアブラメの葛打ちです。
一瞬、鱧かなぁと思いましたが鱧は旬の魚では無いですね。
アブラメは冬が旬の魚でこの時期に油の乗りがいい魚です。
さすがに出汁の味がいいです。

お椀も三月にちなみ、お雛さんです。



刺身三種盛です。明石産の真鯛に長崎産の鮪、もんごいかです。
醤油といかで作った魚醤が添えられています。
魚醤で頂くのは初めてでしたが醤油に比べコクを感じます。





焼物は鱒の幽庵焼きにふきのとうの天ぷらが添えられています。



酢物は車海老と菜種、白きくらげ、ウルイです。



筍、わかめ、蕗、木の芽の炊合せです。



葉牛蒡とふきのとうの炊き込みご飯です。
味といい、風味といい、すぐそこまで来ている春を感じ、美味しく頂きました。
思わず、おかわりをお願いしました。





デザートはデコポン寄せです。
果肉もたっぷり入っていて美味しかったです。





最後はお薄に三色きんとんです。
最後にお抹茶を頂くと不思議に今日の献立が思い出されると同時に充実感を感じます。
どの料理もちゃんと出汁が効いていて料理の色目以上に旨味を充分に楽しめる品々でした。









お雛さんが飾られた部屋があったり、現代アートの作品を展示していたりと室内の装飾も素晴らしかったです。



一階で買物をし、併設されている「六盛茶庭」で"スフレ"を頂きました。
(どんだけ食べるぬん、、、)

後日、続編で書こうと思っています。