1月27日は、京都から奈良へ移動。
やって来てのは若草山です。
JR東海ツアーズのEX会員向けの特別観覧席を予約していました。
特別観覧席と言ってもパイプ椅子ですが、山の麓の平らな地面なので快適に観賞出来ます。
山焼きをして新芽の発芽を促すだけだと思っていましたが、若草山麓の野上神社や春日大社、東大寺、興福寺とが神仏習合した"神事"のひとつとして行われています。
関西では、古都奈良に春を告げる伝統行事として親しまれています。
春日の大どんどから分けられた御神火から分火された火は、それぞれ担当エリアの消防団員に分火されます。
その前の18時15分からは"大花火打ち上げ"が行われます。
凛とした空気の中、冬の花火もいいものです。
その後、18時30分から若草山に一斉点火されます。
麓から次第に山頂に向けて燃え上がる炎は間近でしか体験出来ない光景です。
一説には山頂にある鶯塚古墳に葬る霊魂を鎮める為の祭礼、供養が起源と言われています。
こんな立派な祭礼や供養が行われる古墳の被葬者が気になりますね。
facebookに投稿されている方で33年間、若草山焼きにご奉仕されている方のお話では、過去最も綺麗に焼けた山焼きだったそうです。
そんな神事でもある若草山焼きを間近で観賞出来、ありがたい気持ちになりました。
帰り道で近鉄奈良駅手前で振り向くと、まだ山頂付近は燃えていて、月との風景が印象的でした。
若草山焼きが終わると東大寺二月堂では天平勝宝4年(752)、東大寺開山・良弁僧正の高弟だった実忠が創始されて以来、途絶える事なく令和5年で1272回続けられている修二会(お(水取り)が行われます。
このお水取りが終わると関西に春が来ると言われています。
現在では3月1日より2週間にわたって行われていますが、もとは旧暦の2月1日から行われていたので、二月に修する法会という意味をこめて「修二会」と呼ばれるようになりました。
また二月堂の名もこのことに由来しているそうです。
今年は修二会も見学したいと思っています。
お水取りの風景も楽しみにしています。