京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

本願寺西山別院 覚如上人御旧蹟

2025年01月22日 07時16分00秒 | 日記
 1月16日、嵐山から桂へと移動し本願寺西山別院にお詣りしました。








平安時代、桓武天皇の発願により、伝教大師最澄は西山の地に「久遠寺」を創建されました。
この「久遠寺」が「本願寺西山別院」の前身です。

やがて廃れ長らく荒れていた模様です。
その寺基を、正和3(1314)年、本願寺第三代宗主覚如上人が復興されました。
以後「久遠寺」は浄土真宗「念仏の道場」となります。












観応2年(1351)本願寺第三代宗主覚如上人の御廟所が造営され、宝暦6年(1756)には、第17代法如上人の時に西本願寺の新たな本堂造営に伴い、阿弥陀堂(西本願寺旧本堂)が西山の地に移築されました。







西本願寺の旧本堂だけに規模は小さいながら内部は荘厳に作られています。



「久遠寺」創建から約1200年の歴史を経て、浄土真宗本願寺派(西本願寺)の別院として現在に至っています。



境内の一角には「西山幼稚園」も併設され宗教的情操教育にも力を入れられています。







覚如上人最大のご功績は、本願寺教団を創設されたことにあります。

境内の北側には覚如上人のお墓があります。



天龍寺 祥雲閣・甘雨亭 特別公開 京の冬の旅⑥

2025年01月21日 08時08分00秒 | 日記
 1月16日は、嵐山へ。





「京の冬の旅」で特別公開されている天龍寺のお茶室「祥雲閣」と「甘雨亭」の見学に来ました。








先ずは庫裡で、堂内拝観券と庭園拝観券を購入し、大方丈の東側で特別拝観料金を支払い部屋の一室に通されます。







10時30分の予約時間になるとガイド(京都大学の学生さん)の案内で多宝殿へ上る屋根付き廊下の右手にあるお茶室へと移動します。



表千家の名席「残月亭(ざんげつてい)」写しの十二畳敷の茶室「祥雲閣」と、五畳半台目(ごじょうはんだいめ)の茶室「甘雨亭」が特別公開されています。

先ずは「祥雲閣」から見学します。









祥雲閣はわび茶を大成した千利休の血脈を今に伝える表千家にある茶室「残月亭」を写したもので、12畳敷きの広間に2畳の上段の間を設け床の間とする形式です。
昭和9年(1934)に建てられた茶室です。

「残月亭」はもと利休が聚楽屋敷に作ったもので、表千家にある広間の中で格式の高い茶室。

次に「甘雨亭」を見学します。

甘雨亭は五畳半台目の茶室で、通い口前に三角形の鱗板をつけるのが特徴的です。
祥雲閣とは水屋をはさんでつながっています。

台目畳とは通常の丸畳の4分の3の大きさの畳を言い、裏千家14代家元淡々斎の命名になる茶室です。









いづれも昭和になって建てられた茶室ですが、あまり使われていないのか?綺麗に維持されています。




なお、上の2枚の写真はネットからお借りしました。

ふたつのお茶室の見学を終え、渡り廊下を進むと後醍醐天皇をお祀りしている「多宝殿」があります。









天龍寺建立のきっかけとなった後醍醐天皇の御霊(みたま)をお慰めする建物です。

この場所は亀山上皇が離宮を営んだ際、後醍醐天皇が学問所とした地で、現在の建物は昭和9年当時の管長であった関精拙老師が完成させたものです。
後醍醐天皇の吉野行宮時代の紫宸殿の様式と伝えられています。









天龍寺と言えば曹源池庭園です。
"庭園の国宝"とも称される「特別名勝庭園」の第一号としても有名で天龍寺開山の夢窓疎石作庭による池泉回遊式作庭です。

中央の石組には滝を登る鯉を現す鯉魚石(りぎょせき)があり、登り切った鯉は"龍"となる、、、との中国の古事を表現しています。
また、背後の嵐山を取り込んだ借景庭園でもあります。









高台からは遠く比叡山や大文字山が望めます。
















六角堂(頂法寺) 京の冬の旅③

2025年01月21日 07時21分00秒 | 日記
 1月15日、因幡薬師(平等寺)を拝観後に六角堂(頂法寺)へと来ました。

何度も来ている六角堂ですが、今回の特別拝観では本堂内陣まで入れるので来た次第です。



鐘楼堂。


六角通りを隔て飛地境内にあり、慶長10年(1605)豊太閤の臣・堀尾吉晴の嫡男忠氏(ただうじ)が寄進 当時は一向宗による一向一揆や加茂川洪水・大火の際にこの鐘をついて急を市民に知らせたと伝わります。


この鐘は天明の大火で焼失後の天保11年(1840)再鋳されるも第二次大戦に献納され、現存のものは昭和29年に再鋳復元されたものです。

















飛鳥時代に聖徳太子の創建と伝わる市内屈指の古刹です。




六角宝形造(ろっかくほうぎょうづくり)の本堂は明治10年に再建されたもので、中央の厨子には本尊・如意輪観世音菩薩像を安置しており(秘仏 非公開)、厨子の前に御前立(おまえだち)が祀られています。





平安時代後期の毘沙門天立像(重文)と地蔵菩薩立像も安置した荘厳な空間で、今回は本堂内陣部分入って拝観できるまたとない機会です。




六角堂は「いけばな発祥の地」で現在も華道家元池坊の拠点となっており、また、代々池坊のお家元が住職を務めています。







「京の冬の旅」期間中、隣接する「いけばな資料館」での寺宝特別展示もみどころのひとつです。



特に、像の背面に本尊(秘仏)を体内に納入することのできる蓋の付いた空間があることから「鞘仏(さやぼとけ)」と呼ばれる「本尊御前立 伝弘法大師作 如意輪観音像」や、「池坊専好立花図」(重文)など貴重な文化財が拝観できるのも特典のひとつです。





本堂内陣への入堂だけではなく、いけばな資料館も見学でき、中身の濃い特別拝観でした。



最後に御朱印を授与して頂きました。
御朱印代も500円に値上げされるところが増えてきていますが、ここ六角堂は良心的にも300円を維持されています。

六角堂内及びいけばな資料館内の写真はネットからお借りしました。





京都「魚三楼」老舗 若主人とたどる京料理の歩みと歴史ある館内見学

2025年01月20日 07時42分00秒 | 日記
 1月14日は、Otonamiの企画で"京都「魚三楼」老舗の若主人とたどる京料理の歩みと歴史ある館内見学-出汁飲み比べと花籠弁当御前付き-に参加しました。



 





お店の格子には鳥羽伏見の戦い(1868)時についた弾痕の跡が鮮明に残っています。
この戦いで伏見の街の南半分が戦災被災してしまいましたが、幸いにもこの建物は弾痕の被害のみの被害で焼失を免れています。










先ずは、十代目若主人による出汁の飲み比べから始まります。

こちらでも北海道利尻産昆布と枕崎産本枯れ鰹節で出汁がとられます。

利尻昆布は約65°の温度にした地下水で約1時間ゆっくりと抽出されます。
水脈にもよりますが、こちらの地下水は硬度が40度で昆布出汁を取るには最適な硬度です。





試飲させて頂きましたが、上品で優しい味わいです。
しかし、昆布出汁だけでは物足りないものがあります。









次に温度を上げて鰹節を入れます。
鰹節の苦味成分が出ないように、鍋の中を混ぜないのがコツだそうです。

この一番出汁は鰹節のコクと旨みが加わり、昆布出汁だけとは全く違った美味しさに変化します。

この一番出汁に醤油や塩水で味付けされたお出汁が魚三楼伝統のお出汁です。

次に若主人による館内案内です。
一般で食事に来ても、他の部屋やお庭を見学する機会はないので貴重な"体験"です。
Otonami さんが重視されている"体験"のひとつです。









京都の料亭はどちらも大人数の宴会から少人数の食事会まで対応できるように部屋を区切れるようになっています。
フルオープンにすると80名まで収容可能だそうです。








廊下には"鳥羽伏見の戦い"時の瓦版(複製)が展示されています。





当時の逼迫した状況がわかります。





次にもうひとつの楽しみ"花籠弁当"を頂きます。














さすがに老舗料理店ですね。
花籠弁当といえども、どの料理も出汁の効いた料理ばかりで大変満足なお弁当でした。









"京の冬の風物詩" 白味噌雑煮と蒸し寿司まで付いています。

最後の水物は抹茶プリン
非常に美味しかったです。

最後の水物まで手を抜かないのが一流老舗料理店の証です。
(最後がフルーツだとガッカリとしてしまいます。)





老舗料理店の真髄の一端を体験できた貴重な機会でした。








因幡薬師(平等寺) 京の冬の旅④

2025年01月19日 07時47分00秒 | 日記
 1月15日は"京の冬の旅"で特別公開されている平等寺へと来ました。







京都では通称名"因幡薬師"と呼ばれる方が一般的です。

真言宗のお寺です。






因幡堂縁起(重文)によれば、長徳3年(997)橘行平が任を終え帰国の途中、夢告により海中から薬師如来を引き上げ、祭ったのが平等寺(因幡薬師)の起こりとされています。

歴代の天皇も厄年には勅使を派遣し、祈祷をうけたと伝わります。





建物は明治19年(1886)の再建で、本尊薬師如来像(重文)は幾度もの火災も免れ現在は収蔵庫に安置されている。

日本三如来の一つで、10世紀後期頃の作とされています。
古くより、子授け、ガン封じに御利益のある薬師如来として知られています。

コロの付いた厨子の中に納められ頭巾をかぶった藤原時代の一木造の像です。
通常は収蔵庫に安置されていて非公開です。




本堂と収蔵庫を拝観後、北側にある因幡薬師伝承館に移動します。



こちらでは、鎌倉時代の清凉寺式釈迦如来立像(重文)、如意輪観音像(重文)など優れた仏像彫刻も残されていて公開されています。



また観音堂に祀られた二体の十一面観音菩薩像は元は北野天満宮にお祀りされていた観音さまでこちらも今回特別公開されています。







『因幡堂縁起』絵巻、愛染明王坐像ほか平等寺に伝わる寺宝も特別展示されています。



書置きですが最後に御朱印を授与して頂きました。

次に同じく"京の冬の旅"で特別公開されている六角堂(頂法寺)へと向かいます。