こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

長老は広角レンズで世間を見据える

2005年01月19日 | つれづれ
今日は山寺の初縁日。
観音様がご本尊さまということで、
日頃お寺を支えてくれているお世話人さんや婦人部の方々が一堂に集まって、
祝祷祈願祭が執り行われました。

祝宴の席で、総代長さんが、
「今年は、戦後から数えてちょうど60年の歳。還暦の歳に当たります。
昭和二十年も乙(きのと)の酉歳。そんなことを思いますと、
何かとても大切な節目の歳であるような予感が致しております。
災いの非常に多い近年ですが、今年を一つの分岐点ととらえて、
よりよい方向へ向かっていくことを願っております。
また、団塊の世代といわれた年齢層の人たちが現役を退職し始める
年代にもさしかかりました。都市部で生活していた多くの団塊世代が、
地方へ、ふるさとへ帰ってくることも予想されています。この方々が、
地方の原動力となって、新しい地域ができていくことにも、
何か予想のできない期待を抱かせてくれるものであります。
本日のこの佳き日が、今年の好縁となりますことを心から願っております。
・・・省略」

と述べられました。
80歳前半の総代長さんです。
毎日農作業(畜産、ミカン、水稲)で汗を流されています。
冷静沈着。
会議の時の理解力と判断力には、いつも感服します。

本日の、広い時間の流れの中で、物事をとらえ見据えていらっしゃる
その姿勢に、私はまたまた胸を打たれてしまいました。
えてして、自分に直接関わりのある目先のことにしか関心を注ぐことをしない
私たちです。

こんな風に、物事を広く見据えることのできる人が、
行政や議会の指導者であれば、市町村合併の問題も・・・などと、
門外漢なことをぼんやり思ったことでした。



コメント
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