こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

⑧ 不慳貪(ふけんどん)ということ

2005年07月04日 | 仏教
⑧ 不慳貪(ふけんどん)

 「むさぼりません」

物惜しみをしたり、むさぼったりする心を戒めるものです。

人間は、必要以上に所有欲を発揮する動物のようです。

人間以外の自然界には存在しない行動ですね。こんな人間

だからこそ、戒めが必要になるのでしょう。

「布施」といわれる修行には、優しいまなざしをむける「眼施」。

慈しみと愛に満ちた微笑で人に接する「和顔施(わげんせ)」

。優しいことばで人に接する「愛語施」、というものがありますが、

これならば、誰にでもできますね。他にも、具体的な物品を施すものや、

たくさんの修行はありますが、大切なことは、「こんなことをしてあげた」、

という思いが心のどこかに少しでもあったら、

それは、正しい布施行にはなりません。

いかにとらわれずに実践することができるかがポイントになります。

「あれほどお世話をしてやったのに!」と、おかげを貪っていませんか?

見返りを求めていませんか?

してやったのに・・・と少しも思わない人でありたいですね。

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