こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

印山寺梵鐘の銘・・・漢詩 うまいこと読めません。なにかこう、風情のある表現がしたいなあ・・・。

2012年02月23日 | 仏教

印山寺梵鐘の銘。
・・・漢詩 うまいこと読めません。
なにかこう、風情のある表現がしたいなあ・・・。
誰かお願い!

   銘  日
         
 鳥兎生一 清响含霜    

  送夕賓旦  渡江伝郷

 若衆游息 天龍致祥

 慈風無際 庭宇吉康

 
 正徳四甲午年十月吉祥日

    願主 当寺十三世法印盛陽
   
    同  長峰長右衛門尉次政
   
            前佐賀住
            谷口安左衛門

以下、とりあえず日本的読み下し、・・・  で思い出した!!
学生時代、私の担当指導教授は、
 「漢文にしろ漢詩にしろ、目に入ってきた文字が
 そのまま風景に直結するようになるぐらいじゃないとだめだよ!
 平安時代までの坊さんは、読みくだしになんてしてなかったんだから。」
なんておっしゃてました。
これを聞いた辺から、不勉強になったような気が・・・。(笑

      銘に曰く

 烏兎 一に生ず     清响 霜に含む

 夕に送り 旦に賓す  江を渡り 郷に伝わる

 若衆は 游息し     天龍は 祥を致す

 慈風 際無く       庭宇は 吉康す

 
 1714年十月吉祥日 
    願主 当寺十三世住職 法印盛陽

    同  長峰長右衛門の尉(じょう) 次政(つぎまさ)
   
            前佐賀住
            谷口安左衛門佐賀藩の御用鋳物師谷口氏・四代目安左衛門兼清 (享保3年・1718没)。

*烏兎・・・(うと)金烏玉兎の略。太陽には三本足の烏が、月には兎が住む。
      月日、歳月、光陰の意味

*清响・・・すがしき音(声)

この梵鐘を鋳造した谷口安左衛門さんの作品は、今もいくつか散見されるようです。
福岡市では、この梵鐘と同時期に造られたものが、市の有形文化財に指定を受けています。

ところで、谷口さんは、1718年にお亡くなりなられてますから、
印山寺梵鐘は、ほんの4年前の作品。
谷口さんにとっては、晩年の作品となったようです。  合掌

 

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私をとりまく自然や社会は、私の心のあり方による 心が汚れたら、とりまく環境もにごってくる

2012年02月23日 | 仏教

業界の月刊誌に掲載された空海(弘法大師)の言葉です。
「性霊集」というお大師さんの言葉を集めた本の中にあります。
今月号に、佐世保の六大寺(庵ノ浦)の若住職さんの
解説をまじえた文章が掲載されました。

ともあれ、この時代の私たちに最も必要な、
心にとどめおくべき言葉ではないでしょうか。
この御法語をこの時節にチョイスした六大寺の若さん!
敬意を表します。

私をとりまく自然や社会は、私の心のあり方によって変容する。
私の心が汚れたら、とりまく環境もよどみ濁る。
また、私の心は、そのとりまく環境に影響される。
とりまく環境が静かに安定していれば、私の心は明るく安らかになる。

仏教の教えで大切なことは、
自分自身の問題としていかに取り入れることができるか」
にあると思います。
だから、できるだけ「わたしたちは」とか「あなたは(たちは)」という主語を使わずに、
できるだけ、「わたし」という主語でもって理解することが肝要です。

コメント (2)
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