生かす
良工の材を用うる、其の木を屈せずして厦(か)を構ふ。 聖君の人を使ふ、其の性を奪はずして所を得しむ。 弘法大師空海
すぐれた大工さんが、材木を加工しようとする時、木目や節をうまく利用しながら、決して無理することなく、りっぱな長持ちのする家を造りあげる。 これと同じく、上に立つ者が人を動かすということは、その人の個性を把握して、能力を伸ばしてあげることで、りっぱな仕事につながるのである。