こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

足の裏にわずかばかりの皮を張りつけるがよい

2013年10月15日 | 仏教

自分と社会

  秋の収穫をみんなで喜び祝う。
神様におこしいただき、おもてなしを施して、感謝の念を表現する。
私たち日本人が古より伝えてきた畏敬と謙虚さの姿、秋祭り、おくんち。
実は、この大いなるものへの畏敬と感謝が、私たちの幸福をもたらしている。
 仏教の論書の中に、「この地球上を革張りにしてしまおうとしても、獣の皮は足りない。そんなことよりも、足の裏にわずかばかりの皮を張りつけるがよい。そうすれば、世界中を革張りにしたのと同じになる。」
という言葉がある。私たちは、現状を悲観すると、国家が悪いとか、社会が悪い、世の中を変革しなければ、とか、ご近所が悪い、家族が善くないとか、いろいろ考えるけれど、それは決して解決につながるものではない。もっと大事なことがある。
そう、私自身のことである。私自身のものの見方考え方が変革できれば、全てが変わる、と論書は主張する。そうすれば、やがて社会全体が革張りになるんだと。

コメント
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