世の中にはよくわからない言葉が満ち溢れている。
頻繁に使われてはいても、
結局よくわからないまま聞き過ごしている場合も多々ある。
今年に入ってよく聞く「アラフォー」という言葉。
中東に新しい神様でも出現したのかしら?くらいの感覚だったけれど、
先日ご法事で歓談しているときに、
団塊世代のおじさんの口からこの「アラフォー」が飛び出したものだから、
こりゃあチトまずいなあ、と感じ、
帰宅後あわててインターネットで検索した。
(素直におじさんに「アラフォー」って何?って聞けないところが
まだかわいいところ(笑))
35歳から44歳までの(40歳前後)の世代を、
「アラウンド・フォーティー」と呼び、
それを省略した言葉が、「アラフォー」なんですと。
アラフォー世代ってのは、
人生の選択肢が飛躍的に増えた時代に青春時代を送った世代とか。
男女雇用機会均等法や、就職はバブル期と重なって売り手市場。
医療の進歩で高齢出産のリスクが減り、
育児休業などの制度が整ってきた時代。
ま、テレビドラマの影響もあっての流行ワードなんだろうけど、
確かに時代背景を思えば、
このへんの世代をひとくくりで考えることは、
殊に女性にとっては大事なことかも知れない。
言葉って、省略してしまうと、
使いやすいっていう面と同時に、
理解されにくいっていうリスクも背負ってしまう。
長い年月を経ることで定着する省略形は、本物として残り、
そうでないものは沙汰される。
これで良いのかもしれんね。
「仏(ぶつ)」って言葉も、実は省略形。
もとは、Buddhaブッダっていうサンスクリットが、
中国で音訳されて「仏陀ぶっだ」になって、
それを略して「仏」と表記するようになる。
(仏陀=悟れるもの、覚者。)
仏教の世界でも、結構省略した言葉が生まれたようだ。
昔のお坊さんは、日々大量の文書を著述し、
莫大な量の経文を書写していた。
少しでも効率的に作業を進めるための知恵だったのかも知れない。