何日か前に亡くなった報道があった。
いくつか彼の小説を読んだ記憶があるが、印象深いのが以前にも書いたと思うのだが、「破断界」という作品集にある図書館に通う老人の話だ。
図書館の管理者の視点で語られる話で、いつもとある老人が朝一番に図書館に来て、日本経済新聞と思われる新聞を手に取り、閉館まで何かを書き綴っている。
他の人間がその新聞を読みたいと言っても、朝一番に来ないのが悪いとか何とか言って絶対に渡さない。
しかしいつも何かを筆記している紙は捨てて帰る。
悪いと思いつつも図書館の管理者が見た紙には、新聞の要約でも感想でもなく、一字一句違わず新聞記事が書き写してあっただけであった。
一体全体老人は何がしたいんだと思いつつも、その管理者は興味深く老人を見守る。
しかし、ある時職員のひとりが産休に入り代わりの子が臨時に雇われる。
その子は新聞を独占して、揉め事を起こす老人を不憫に思いポケットマネーで毎日老人に新聞を与えるのであった。
老人はそのうち図書館に来なくなった(最後に自殺したかどうかは忘れた)。
そんな筋だったと思う。
新聞なんか毎日買っても幾らもしない。記事を要約するわけでも感想を書くでもない。果たして老人の行動は何だったのか。
いつかまた古本が手に入ったら読んでみようと思う。
いくつか彼の小説を読んだ記憶があるが、印象深いのが以前にも書いたと思うのだが、「破断界」という作品集にある図書館に通う老人の話だ。
図書館の管理者の視点で語られる話で、いつもとある老人が朝一番に図書館に来て、日本経済新聞と思われる新聞を手に取り、閉館まで何かを書き綴っている。
他の人間がその新聞を読みたいと言っても、朝一番に来ないのが悪いとか何とか言って絶対に渡さない。
しかしいつも何かを筆記している紙は捨てて帰る。
悪いと思いつつも図書館の管理者が見た紙には、新聞の要約でも感想でもなく、一字一句違わず新聞記事が書き写してあっただけであった。
一体全体老人は何がしたいんだと思いつつも、その管理者は興味深く老人を見守る。
しかし、ある時職員のひとりが産休に入り代わりの子が臨時に雇われる。
その子は新聞を独占して、揉め事を起こす老人を不憫に思いポケットマネーで毎日老人に新聞を与えるのであった。
老人はそのうち図書館に来なくなった(最後に自殺したかどうかは忘れた)。
そんな筋だったと思う。
新聞なんか毎日買っても幾らもしない。記事を要約するわけでも感想を書くでもない。果たして老人の行動は何だったのか。
いつかまた古本が手に入ったら読んでみようと思う。