むかしソニーのテープレコーダーとかMDレコーダーにはDPCデジタルピッチコントロールという機能を内蔵した製品があって、たぶんインタビューなどを書き起こしたり内容を短時間で確認するための機能だったのだろうけど、最大に2倍速までキチンと聞き取れる性能は大したもので、杉田敏の英語講座を録音して、まずは2倍で聞いてキツかったら段々と速度を落として、何回も聞いたものである。
カセットレコーダーはもう手元にないが塗装がハゲまくったMDレコーダーはまだ手元に置いてある。使うことはないだろうが。
ラジオ放送で倍速は慣れていたので、テレビを録画するハードディスクレコーダーもソニーのそれには同様の技術を活用したらしい1.5倍速は大いに活躍した。確か2004年からだから、倍速視聴歴も18年になる。
だいたいドラマも情報バラエティも画面に集中して臨む視聴者を想定していないのか、密度の薄い番組がほとんどなので倍速視聴でちょうどいい。
もちろん間延びしたり水増しした内容の番組ばかりではないことは承知しているが、そういうものはむしろ少数派だと思っている。
地上波デジタル放送の前の時代ではFMラジオでテレビ音声を聴くことができる機種があったので、よくテレビを音声のみで楽しんだことを思い出す。裏を返せば映像が無くても分かるくらいテレビは説明過剰ということだ。
そして、最近はテレビで音声をミュートして見ることも週に3日くらいある。これも情報バラエティの場合ほとんど困らない。それくらいテロップ過剰である。絶景スポットの紹介でもテロップだらけで映像の邪魔で、風景を楽しむなら旅するドラマを探すしかないという奇妙な状況になっている。
要するに音声も過剰、映像も過剰ときて倍速視聴でちょうどいい。
それでも地上波を中心とする日本のテレビ番組をみる自分は生粋のテレビっ子なのだと思う。まわりの人で有料放送を契約している人はそもそもみてない人ばかりだ。
倍速では付いていけない番組なら標準速度でみると思うけど。
といいつつ今夜はプロ野球巨人ヤクルト戦を長々と見てしまった。スカパーだけど。結局最終回の、村上のホームラン以外全てが消し飛んだ試合だった。