kosakuの雑念

英語とか読書とか覚書メモとか思ったことなど

最低賃金生活と生活保護費の逆転について

2010-12-31 01:16:45 | 日記
最低賃金で1日8時間20日以上働いても生活保護費を下回る場所がほとんどなのだという。
1日8時間働くといっても、実際必要なのは8時間では済まないのが普通だ。
通勤で2時間、昼休みで1時間の3時間を加えて11時間は費やしてしまう。
事実上の拘束時間から換算すれば、時給1000円の仕事ですら時給727円になってしまう。
それに服も靴も毎日使っていれば損耗が生じる。
食事もきっちり摂らないと身が持たない。
スーパーマーケットの安売りを利用しづらくなる。
人によってはコンビニしか利用できなくなり、さらにコストがかかる。
医療費や社会保険料が別途必要なのはいうまでもない。



戦略と戦術

2010-12-30 13:24:48 | 日記
「マハン海軍戦略」を読んでいる。
兵力の集中、各個撃破というのは戦略に属するが、日露戦争で日本がロシア艦隊の先頭を撃破し混乱せしめたのは戦術なのだという。なぜなら先頭が撃破されたら統率を失うというのはロシア軍固有の性質のものであり一般論として取り扱うことはできないからなのだという。ということは戦略とは一般原則に基づいた行動をすることで、戦術は相手の固有の性質なり問題なりを調べてそれを利用する方法ということなのだろうか。


マニュアル自体の作り方までは明かしてくれないか、残念。

2010-12-29 14:17:44 | 日記
「結局「仕組み」を作った人が勝っている」(荒濱一、高橋学、2007年)
「やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている」(2008年)

2冊とも読んでみた。

とても不思議な感じだ。

まず「結局」のほうだが、空港周辺駐車場情報サイト(47-57ページ)というケーススタディーが出てきて、なるほどと思わせる話があったかと思いきや、情報起業のケーススタディー(113-127ページ)では、”バカ売れの3大要素は、恋愛、お金、コンプレックスです”とくる。

いや、お金が稼げれば何でもいいってわけじゃないから、みんな悩んでいるワケですけど。

ていうか、ある程度お金の余裕を持ちたいのは、社会で倫理的に問題あるけど合法の範囲内であるとか脱法的なことをやりたくない、つまり正しいことをして生きてゆきたいというのがあるんですけど、もう少しのお金が欲しくて会社でのし上がろうとすると下の人間に有給取らせないとか、事実上のサビ残を暗に要求するみたいな人から恨みを買うことをしなければならなかったり、ダラダラ働いて残業代を稼ぐみたいな、つまらない技術を磨かなければならない。

月に5万でも10万でも不労所得があれば、いまの地位なり職なりを失っても最悪でも住居の心配をしなくて済むから、それこそ会社の仕組みを変えてやろうとかいうドンキホーテ的動きもできるし、あるいは遅れず休まず働かずという選択も可能なわけです。

そうそう”選択の自由”が重要だよな。
ちょっとお金に余裕があると、自動車を所有すべきか否か、住む場所や賃貸か持ち家かという問題が、単に自分の好みでできるようになる。長期的費用だの変動費とか固定費とかリスクだとかいった計算をしなくてすむのだ。計算が嫌いではないし、シミュレーションの楽しさはあるけど、やっぱり創造的ではないと思うのだ。

本の感想と関係なくなっちゃった。
「やっぱり」のほうは保険代理店の話(146-164ページ)が凄かった。
そこまでやるかというほどのシステム化である。


何を持って総外資時代なのか

2010-12-29 11:58:36 | 日記
「総外資時代キャリアパスの作り方」(仲俊二郎著、2007年)
私が知りたいのは目もくらむような高給の仕事のことではなく、普通に有給休暇が消化できて、色々な価値観や宗教の人達が共存している企業のことだった。日用品の会社とか流通とか、外資といってもいろいろあるわけで、それこそ山の中や下町の商店街にオフィスがあったり、私自身も意表を突かれる場所で外資系企業に出会った思い出がある。
高い生産性に裏打ちされた相対的に高い給与は興味あるが、その点では「総外資時代」というほどの幅広いものではなかった。MBAがミニマムリクワイアメント的な話になっちゃ、いろいろな人達のいろいろなストーリーは望むべくもない。ま、オモシロおかしく伝説的なエピソードばかりの本も信用ならんわけで、難しい。



Webは本当に進化しているのか?それ以前に良く知りません(笑)

2010-12-28 12:45:46 | 日記
「低度情報化社会」(コモエスタ坂本著、2006年、光文社)

ペンネームからしてジャンク情報を楽しむ本かと思ってしまったが、真面目だ。

”広告等の仕掛けを通して出会った作品が、全てつまらないものだと断じているわけでもない。(中略)しかし多くのクリエイター達は、クリエイティブの方法論以上に、「仕掛け」を学ばないと自分の作品を流通させることができなくなっている。反対から言えば、「仕掛け」を覚えただけでいっぱしのクリエイターになることも可能なのだ。そしてそれは世界全体で言えばクリエイティビティの質を落とすことに繋がっていく。クリエイティブそれ自体に掛けられるコストが減っていくからだ。(172ページ)”

大江健三郎の小説タイトルの秀逸さを論じタイトルだけが人生だ、といったのは山本夏彦だったっけ。でも当時のそれは大掛かりな仕掛けというレベルでは無かっただろう。
製品”差別化”競争とか社内営業とか色々な現象が思い浮かんでくる。