kosakuの雑念

英語とか読書とか覚書メモとか思ったことなど

コミュニケーションは、要らない

2012-06-16 00:54:17 | 日記
押井守著「コミュニケーションは、要らない」(2012年)を読む。

”震災から1年以上が経過した今、日本は何か変わっただろうか?
ものを作っている現場がどうこうという以前に、日本という国が震災前と後でどう変わったか? 変わる兆しがあるか?
 少なくとも僕には何も変わっていないように見える。”(137ページ)
それは何故かということについて考えている本だ。

そういえばマスメディアも震災を奇貨として日本を刷新しようのたぐいのことを言わなくなった。

唐突に押井氏だったらブラタモリという番組をどう思うのかちょっと気になった。
むかしの時代といまの時代の地図が重なる点が多いことを面白いと思うのか不愉快と思うのか。

わたし個人としてはあの番組は面白いけど何やら不愉快な気分になる。
ひとは戦災は見たけれど経験はしていないと言ったのは山本夏彦だったと思ったが、それにしても「経験」を共有しないではなく「経験」しないとはギョッとする話だと思った。


荻窪シェアハウス小助川

2012-06-08 13:26:00 | 日記
「荻窪シェアハウス小助川」(小路幸也, 2012)を読んだ。
大型書店に行ったら混雑していた。
しかし小説のハードカバーのコーナーはまるで人がおらず一息ついたところに目についたのが本書。
著書の小助川(こすけがわ)も著者の苗字も何て読むんだろうと思って本棚がら抜き出したのが運のつき(?)。

「”荻窪小説”ランキング、赤の他人と暮らしたくなる本、そして誰かに強烈に薦めたくなる本 No.1」
との帯の惹句が面白い。

シェアハウスの6人と大家さんを中心に話は進んでいくんだけど、全員を無理に活躍させないところがいい。
シェアハウスのみんなが日々の生活を続けるうちに徐々に徐々に活力というか前へ進む力をつけていくのが妙にはまってしまって一気に読んでしまった。


スティグリッツさんへのインタビューを読んで

2012-06-07 12:11:39 | 日記
TIME June 11, 2012

最終ページの10 Questions
今回はわかりやすい教科書を書いてノーベル経済学賞をとった(うそです)ジョセフ・スティグリッツへのインタビュー。
Nobel-Prize winning economist Joseph Stiglitz on investing the 1% and why they're bad for the economy
たまに多少知っている名前だと読んでみようという気になる。

ちょっと面白かったやつ。
5番目の質問

(Q)Do you take credit for coining the expression "the 1%”?

(A)Yeah, maybe. You can't patent an idea like that, although some people probably would.

ていゆうか1%(ザ・ワンパーセント)というコトバで、わずか1%の富裕層がうんたらかんたらを略した表現になるってちょっと無理やりすぎないか?

10番目の野暮な質問
(Q)What do Nobel-winning economists do with their Nobel-Prize money?

(A)Well, in the U.S. unlike many other countries, the government takes 50%. So by the time you divide it three ways, then divide it 50%, it's not as big a windfall as you might have thought, But what I did is what economic theory predicts I should have done, which is basically to save it.

ホントにこのようにしゃべってるんだとしたら面倒臭いひとだなあ。
アメリカでも半分税金なのか。
残り半分になってしまったから貯金って、、、限界消費性向分は使ってよ。

氏はThe Price of Inequality という本を出しているらしい。
今度読んでみようと思う。


スカイマークの方針、物議

2012-06-07 01:08:00 | 日記
とかいうのを新聞で読んだ。
正確には6月4日の朝日新聞朝刊をいまさらめくっていたら見つけた。
安いのだから、お約束は守ってねということなのだろうが、どうもその社会的黙約というのが分かっていない人たちがいるらしく業を煮やしたスカイマーク経営陣が決断したということなんだろう。
これは普通の真面目な客にとっては有難い方針だ。
その分安全に気を使ってもらいたい(最近いろいろ問題が発生しているし)。

低運賃の航空会社が増えることによって安全が脅かされるという意見がまことしやかに語られているが、だいたい重大事故を引き起こしているのは大手航空会社である。単機の事故としては最も多い犠牲者を出した御巣鷹山の事故は競争時代に起きたものではないし、もちろんK機長の逆噴射事故も規制に守られた時代の事故で、参入規制があるとかないとかは事故とは何の関係もない。
独占的利益を得た企業がその利益の余剰を十二分な安全対策に費やす保証などどこにもない。

それとは関係ないが、LCCの常識はずれの廉価販売キャンペーンみたいなのはやめてくれと思う。
マスメディアが取り上げるから広告宣伝費として安いという考えもあるが、なんだかその費用を普通に乗る人たちが直接的に負担させられているようで気分が悪くなる(などといいつつも予約したけど)。